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宮近side
「ごめん!遅くなった、」
「いえいえ、夕日もまだなので。セーフです」
そう言って笑うAちゃんを見て
夕日はどちらかというとどうでもよくて、と
心の中で呟く
「ミルクティーとカフェラテどっちがいいですか?
ちょっと冷めちゃったけど…」
「わざわざ買っててくれたの?
ありがとう、払うよ」
「いいですそんな!!この間ご馳走になったので。」
あまり押しすぎるのもしつこいと思い
お言葉に甘えてミルクティーを貰う
「さっきの子達、ファンの人ですか?」
「うん、このへんで声かけられることなかったから
びっくりしちゃった」
「…たしかに、会えるなんて思いませんよ普通」
なぜかAちゃんの言い方に重みがある気がして
「…Aちゃん?」
不安になり夕日に照らされた横顔を覗き込む
表情はそんなにいつもと変わらないのに
なぜか少しだけ遠くにいる感覚に陥る
「そういえば。」
ふと思い出したようにAちゃんが口を開く
「お話ってなんですか?」
これから言われることを分かっているのか
多分、分かってないんだろうけど
夕日が眩しいのか
心なしか目がうるんでいるように見える
ゆっくりとAちゃんと目が合い、沈黙が訪れた
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作者名:ぷらむ | 作成日時:2020年11月24日 14時