これはきっと恋じゃない (ページ25)

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宮近side

「ちゃかさんやるじゃないですか～」

昼ごはんを食べ楽屋に戻るなり
ニヤニヤした海人が出迎える

「何が？」

なんとなく察しはついているけれど
違ったら恥ずかしい気がして飲み物を取りに行く

「Aから私も声かけてもらったってきたよ」

「あー…ごめん、勝手に」

「別にいいよ～あいつと飯食うのも久しぶりだし」

「そっか、ありがと」

「てか、めっちゃ仲良くなってない？
一応聞くけど付き合ってないよね？まだ」

「…付き合ってないよ、連絡先も知らない」

「安定の草食！！！
あいつ気付かないから強引なくらいがいいよ？」

「いや、元々ファンって意味で
好きでいてくれたから…慎重になるよ流石に」

実際、最初は向こうから気を遣って
壁を作ってくれようとしていたし、と思い返す

＂なるほどね～そんなもんかあ～＂と
アイロンでヘアセットしながら海人が言った

「でもまあ…連絡先くらいは聞きたい、かな」

ぽつりと呟くとすかさず海人が口を開く

「今日の飯、それ目標な…男子高校生か！」

1人でテンション高くつっこむ海人を見て

＂なんだよそれ(笑)＂と笑いながら
自分のスマホを強く握りしめた