これはきっと恋じゃない (ページ14)

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宮近side

収録が終わり個々の撮影の合間に楽屋に戻る

楽屋のドアを開けると
海人だけがいてゲームをしていた

「…海人はさ」

「んー？」

「どう、思う？」

「何が？」

「Aちゃんのこと。俺、正直分かんなくなった。
普通にあの店は好きだし、
…Aちゃんとも仲良くなりたいけど、
向こうは気を遣ってくれてるから、さ」

「別に海斗の好きにしたらいいんじゃない
まぁ、俺はどっちの肩も持たないかな」

「…そっか。そうだよね
それくらいでいてくれた方が助かるわ」

「シンプルに気まずい」

そう言って笑いながらゲーム機を閉じる

「…ま。あいつめちゃくちゃ優しいからさ。
ファンだとかも気にするべき点かもしれないけど
そもそもあいつの場合は俺の親族っていうので
特殊だし。ただの＂宮近海斗＂として
向き合ったらいいんじゃない」

＂うーわ肩持ってるやんしっかり＂と

叫びながらヘアセットを始める

鏡越しに目が合う海人は何を考えてるか
よく分からないけれど、

少なくとも、俺のするべきことはなんとなく
見えてきた、そんな気がした