愛と嘘と君と (ページ35)

今日:11 hit、昨日:13 hit、合計:140,164 hit

. ページ35

.

「そうだ、さっきもプレゼント買いに渋谷行ってきたんですけど、まあカップルの多いこと。
あげくの果てには、変な格好のYouTuberみたいな人たちに『クリスマスイブにお一人で何してるんすか！』とかインタビューされそうになって急いで逃げてきましたよ、笑」

生田「それはそれは、大変でしたね、笑」

「はい、笑でもまあ、カップル見てるのも悪くないですけどね、」

生田「と言いますと？」

「なんか私と海斗思い出すんですよね。多分世の中の人たちはあそこまで不思議な恋愛はしてないと思うんですけど、笑」

「みんな、好きだった人と想いが通じるまでに沢山苦労したんだろうなとか考えてたらまあ、
カップル見てるのも悪くないなって、なんか言い方おかしいですけど笑」

そうですねと相槌をうつ生田さんの方に顔を向けつつ、カクテルを一口飲んだ。

しばらくすると、店内の音楽が止まる

生田「Aさん申し訳ないんですけど、イブの営業は普段より短くて今日はもう閉店なんです。すみません」

「ああ、そうなんですか。、お邪魔しました！また来ますね」

とお金を置き店のドアに手をかけた。

生田「あ、Aさん！メリークリスマス」

「生田さんも、メリークリスマス」

.

「あれ、海斗？」

宮「A遅い。いつまで飲んでんの」

店を出てすぐの電柱に海斗が寄りかかっていた。

「なんで、海斗いるの、？お仕事は」

宮「、クライアントさんが今日イブなの忘れてたから今度にしてくれってドタキャンされた」

「そう、だったんだ」

宮「だから、Aとご飯でも行こうと思って電話したのに繋がらないし、既読もつかないし、」

「え、！あ、あーごめんなさい」

そういえば、会社の同僚からのしつこい飲みの誘いが嫌で電話の通知を切ってしまっていたことを思い出した。