Blues (ページ10)

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宮「挨拶おくれました、僕は宮近海斗っていいます」

「みやちかさん、」

宮「宮近とかでいいですよ笑それかちゃかちゃんとか。みんなにもそう呼ばれてるんで」

「ちゃかちゃん？あだ名、ですか？」

宮「え、あ、あーまあはい笑」

歯切れの悪い返事とともに
彼は手元のストローをくるくると回した

「あ、えっと私はAAです、」

宮「知ってました笑」

「え？」

宮「ネームプレートかいてありますよね」

「、あ！そうですね笑」

カフェの制服についた申し訳程度の名札

名前を知っててくれていたことに少しの驚きと喜び

「多分、宮近さんの方が年上ですよね」

宮「、多分笑俺は22です」

「...2つ違う」

宮「え、まじ？20歳？わっか笑」

「若いって笑そんな変わんないですけどね、」

宮「いやいや若いよ笑」

いつの間にか敬語が外れた宮近さんと
お昼のピークが過ぎたカフェで向かい合わせで
アイスティーをすする

話も割と弾んで、楽しいなんて考えていた頃

宮「んでさ、笑っとごめん電話だちょっと出てくるね」

「あ、いってらっしゃい」

申し訳無さそうに席を立つ彼を見送って
スマホに目を向ける。

宮「ごめん、Aちゃん。ちょっと仕事呼ばれちゃって、」

「全然大丈夫です、！服も乾きましたし」

宮「洋服ほんとごめんね、今度何か代わりとまではいかないけど、別のもの用意するから」

「そんな気にしないでください、！」

宮「いーの、俺の気がすまないから笑」

「じゃあ、...お言葉に甘えて」

宮「連絡先！QR出して」

LINEを開いてQRコードを出せば友達の欄に
【宮近】が追加された。

宮「じゃ、また」

「、また」

お会計まで済ませてもらってしまって
申し訳ない気持ちが胸を占めた

でも多分、宮近さんに対するこの気持ちは
恋とかそんなんじゃない。

憧れに近いようなものだと思う、

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