猫 (ページ29)

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適当ページ29

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やっぱり話くらい聞いてあげればよかったかな

なんて今更の後悔が募る

あの日から数ヵ月。

彼と出会った6月がまたやってくる

私の生活は普通のOLなんかと変わらないものに
なりつつあった。

彼のスタンスから
海斗のものは1つも部屋に残ってはいないけど
冷蔵庫を開ければ海斗の好きなビールがあるし
目を閉じれば海斗の歌が流れてくる。

彼が好きだと言っていたバンドだって
口ずさんでしまうし

それにあのネックレスだって
タンスの上に置いてある

海斗のLINEはブロックした。
元々そんなに使わなかったものだから
まあ、意味もないけど

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川「え、そうなんですか」

川「もしかしてそれって僕が言っちゃったことと関係してます、？」

そうだったらごめんなさいなんて
背中を丸めて申し訳無さそうにしている川島さん

川島さんとは割と高頻度で
飲み会を開くほどには仲良くなった。

「いやいや川島さんは関係ないです、」

川「、そっか。だから最近Aさん元気なかったんだ」

「え元気なさそうですか？」

自分では変わらずに振る舞っていた気でいた

川「あ、凄い分かりやすいってわけじゃないですよ？だけど何か心ここにあらずっていうか」

「、そんなことないですよ笑」

右手でジョッキを掴んで
残り少しのビールを飲み干した。

川「言い方あってるかわかんないけど、あんまり無理しない方がいいですよ」

「無理なんてしてないですって、笑」

川「それならいいんですけど、」

川島さんは相変わらず触れてほしくないとこに
ピンポイントで踏み込んでくる。

見透かされているみたいでやっぱり少し苦手だ