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「ねえ、海斗」


広くはないベッドの上で裸の男女が横たわる




倉「ん?」



「私たちってさ、友達、なのかな」




倉「何、急に 笑」




「あ、いや何となく」






倉「んー友達って何だろうね。てか、何をもって友達ですって言えるんだろうね」





「え、?」


そんな返答がくると思わなくて思わず戸惑う








倉「だってさ、今日から友達になりましょーとかそういうの言ったことある?漫画とかでは見たことあるかもしんないけど」







「あー、まあ確かにないかも」






倉「だから、友達って知らずのうちになってんだよ。これも、どっかの漫画で聞いたことあるよな 笑」






「じゃあ、私たちは友達ってこと?」






倉「んーでもそれもなんか違くね?」





なんてスマホに目線を戻してしまった海斗









「じゃあ、なに、?」








海斗の話を頑張って理解しようと聞き入ってみたが
何を言ってるのかさっぱりわからない。






そんな私を見て海斗は横でケラケラと笑った








「海斗の話めちゃくちゃで全然わかんないんだけど」








倉「うん、俺も何言ってるか分かってない 笑」







「じゃなくて!私と海斗はどういう関係なのかなって」






倉「えーそれはっきりさせなきゃだめなやつ?」






「別に無理にとは言わないけど気になって、」







倉「じゃあ、猫と飼い主で良くない?」






「ん、?」







倉「だから、俺はAちゃんの猫?みたいな」








「でも、海斗は人間じゃん」




倉「うんそうだよ?」







当たり前ですとも言うように
大きな黒い瞳で海斗は私を見つめてきた。






「じゃあ猫じゃない。」






倉「まあまあ、細かいことはいいじゃん」







「ほんとに、海斗って掴めないよね。」






倉「でも、そんな俺が好きでしょ?」







気づけば無防備な私の右手には
海斗の手が絡まっていて所謂恋人繋ぎにされた









倉「ね、もっかいしよ?」









海斗の言う好きって言葉の意味も分からず
今日もまた流されてしまう。









海斗が放つ好きって言葉と私の気持ちは多分違う









綺麗な金髪と白い肌

今にも消えてしまいそうな彼を繋ぎ止めるように

絡み合う指を強くした。






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作者名:もふ子 | 作成日時:2021年1月11日 23時

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