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乾「はい、Aさん。ちょっと落ち着くまでここにいて、それから行きましょう」
「……遅刻になるかな」
乾「遅刻になっても大丈夫ですよ。伊沢さんたちならわかってくれます」
「…そうだね」
涙をぐっと堪えているのは、きっとここが駅のホームで周りには人がいるということと、僕が後輩だからそんな顔を見せたくないということなのだろう。
Aさんは「優しい先輩」が僕の知っている人の中で一番似合う女性だ。
編集も上手で、書く記事は読みやすくて面白くて、優しくて頭も良くて、伊沢さんたちからの信頼も厚い。何より美人。
そんな完璧ともとれるAさんが今苦しんでいて、泣いている。
それが僕には耐えられなかった。
乾「Aさん」
「い、乾くん!?」
僕は堪らずにAさんを抱きしめた。
驚いた声を上げたが、僕は気にせずに抱きしめて背中をさする。
乾「……僕は後輩だけど………たまにはAさんの役に立ちたいです」
「乾くん………、ごめん、……ありがとう…頼りないとこ…見せちゃったね」
緊張の糸が切れたらしく、Aさん静かに泣き始めた
周りの人がチラチラこちらを見てくるがそんなことは知ったこっちゃない。
僕は「優しい先輩」の上辺だけのAさんしか知らなかった。
本当はもっと弱くて、なのに全部自分で抱え込んで、人を頼るのが苦手なのだろう。
「乾くん、助けてくれて、ありがとう」
乾「Aさん。すいません。こんなの初めてでどうしていいか分からなくて…強引に引っ張って痛くなかったですか?」
「大丈夫だよ、乾くんがいてくれて本当によかった」
Aさんはそっと僕の背中に手を回す。
きゅっと服を摘むように握って、深く深呼吸をした
乾「ちょっと落ち着きました?」
「うん。でも…あともうちょっとだけ、こうしてもらってもいい…?」
乾「…はい。もちろん」
Aさんもこんな風に甘えるんだ。
こんなところほかの人たちは知らないんだろうな、と思うとちょっとした優越感に浸ることが出来た
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あす(プロフ) - はじめまして。izwさんの飴と鞭と腐れ縁の続きが気になります(*´ω`*) (2021年6月9日 1時) (レス) id: 14b7e1c0b8 (このIDを非表示/違反報告)
美糖(プロフ) - ちひろさん» リクエストありがとうございます!tmrさん書いたことなかったのでハッピーエンドで書いてみます! (2021年2月10日 18時) (レス) id: 236b53465e (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ - はじめましていつも読ませていただいてます。リクエストなんですがtmrさんでお願いできますか?できればhappy endでお願いします。これからも頑張ってください。 (2021年2月10日 0時) (レス) id: 192c096d22 (このIDを非表示/違反報告)
美糖(プロフ) - 桃花鳥さん» ありがとうございます!!歪んだ話が書きたくなりまして…笑 これからもよろしくお願いします! (2021年2月2日 23時) (レス) id: 236b53465e (このIDを非表示/違反報告)
桃花鳥 - 『ハッピーエンド』…めちゃめちゃ好きです…(; ;* 基本、本当のハッピーエンドしか好きじゃないんですが…新しい扉を開いた感覚です…笑 強引に幸せな方向に持っていってやるっていう感じが好きです(?)これからも楽しみにしております(´`* (2021年2月1日 2時) (レス) id: 43e2bb2fc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:美糖 | 作成日時:2020年12月14日 0時