チャイムがならなくなるまでは (ページ4)

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小テストが無事終わって、今から授業に入る。

そうじゃん、深澤先生の授業初めてじゃん。

社会とかできんの？あの人

渡｢珍しく起きてんのな｣

『そっちこそ』

渡｢小テストできた？あの明治なんちゃら以外書けなかったんだけど｣

『その明治なんちゃらもかけてないでしょ絶対』

本当に頭が悪い翔太と私。

いや、もう明治なんちゃらってなに……？

深｢じゃあ教科書の192ページ開いてー｣

渡｢え、お前教科書は？｣

『知らなーい、どっかに捨てられたんじゃん？』

渡｢はあ…………またかよ｣

翔太がため息を着くのも無理はない。

私はこう見えても、中学の時からいじめられてきた。

まあ別に、私自身いじめられてるなんて思ってないんだけど。

渡｢佐久間借りるぞー｣

佐｢ ………………嫁ぇ…… ｣

渡｢うわ、何こいつ夢ん中でも嫁かよキモ、｣

『ふはは、やめてあげな』

翔太の前の席に座ってる佐久間くんの教科書をサラッと奪う翔太。

…このクラス寝てる人多すぎ。

そのうちの一人だからなんにも言えないけど。

渡｢ほらよ、たまには真面目に受けろ｣

『 …翔太も不真面目なのに？』

渡｢俺もこの時間は頑張るから｣

なんとなく寝るのが嫌で起きてる私に、少しでも真面目に授業を受けさせようとしてくれる翔太。

たまーーーに私が起きている時は必ずそうしてくれる。

迷惑かけてんな…私も。

『 …今日だけ頑張ってみるか』

深澤先生の授業気になるし、

って言葉はなんとなく発さないでおいた。