チャイムがならなくなるまでは (ページ3)

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翌朝、なんとか重い瞼をこじ開けて支度をし、翔太と一緒に家を出る。

翔太はいっつもチャリ通だから翔太と同じ時は後ろに乗せてもらう。

渡｢げ、深澤｣

『うわ、深澤』

深｢ふたりして嫌そうにすんなよ！｣

昨日の夜、あの後も翔太と軽く話してたけど、なんとなく翔太は深澤先生のことを毛嫌いしてる。笑

深｢今日社会の小テストするからなー｣

渡｢『え｣』

渡｢おまえ、勉強した？｣

『は？するわけないじゃん』

そりゃそうか、って呟いてる翔太をちょっとだけ睨んで自分の席に着く。

…あ、翔太隣なんだった。

『はーもう、社会寝れないじゃん』

深｢普段の社会でも寝かせませーん｣

『深澤ダルイ』

渡｢顔デカイ｣

深｢せめて先生をつけろ先生を！翔太に至ってはただの悪口なんだよ！｣

なんか突っ込んでくる深澤先生。

翔太と悪口を言ってやると、すっごいにこにこしてる。

なんだこの人。

渡｢出題場所多すぎだろむりだわ｣

『暗記するだけ早くやれ』

渡｢お前も暗記苦手だろ、ってか論理的な思考もねえだろ｣

『絶対昨日、論理的な思考って言葉どっかから聞いたでしょ』

深｢ははは、バレてんの翔太ー笑｣

翔太は何でも1回使ってみたくなる性格なんだよね。

後ろの黒板に掲示物を貼りながら笑ってる深澤先生とムスッとした翔太。

生徒｢深澤先生！おはようございます！｣

深｢おー、おはよ！｣

渡｢？深澤ってモテるタイプの教師？｣

『いやないでしょ』

さっきから思ってたけど、数人女子生徒が深澤先生に挨拶をしに来る。

担任2日目でモテる？深澤先生が？

深｢おおい！聞こえてるよ！｣

『あれでモテる……？』

渡｢女はあんなのが好きなんじゃね｣

モテないでしょ、なんて言ったけど意外とモテそう。

なんて言うの、あの三枚目感…？

『まあ、私はないわ』

渡｢あられたらビビるし怖ぇよ｣

なんて言って笑った。