チャイムがならなくなるまでは (ページ2)

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翔太がなぜか私の家で待ってる、と連絡してきた。

もうちょっと深澤先生と喋ってようかなとも思ったけど、人を待たせるのは好きじゃない。

『じゃあ……また明日』

深｢はーい、気をつけてね｣

そう言ってそっと教室を出た。

『なんでだろ……？』

なんでか分からないけど、深澤先生とはどこかで出会ったことがあるような気がして仕方ない。

そもそも人と関わるのが苦手な私。

だけど、なぜだか深澤先生との空気感は昔から感じていたような気がして仕方ない。

『まあ……気のせいか』

そう一言呟きつつも、頭の中は深澤先生の事だらけ。

色々考えて歩いていると、すぐに見なれた家に着いた。

渡｢おかえり｣

『ただいま、リビングにいたの』

渡｢テレビ見てた｣

当たり前のようにソファでくつろいでる翔太を横目に、手を洗ってから翔太の隣に座る。

『はあーー疲れた、眠い』

渡｢今日も1日中寝てたじゃねえかよ、笑｣

『なんて言ってる翔太も基本寝てるよね』

渡｢なあ、深澤ってさ、なんか見たことある気がすんだけど… ｣

……え

翔太も思ってたの、、

『 ……翔太も？』

渡｢え、俺もって、お前も考えてた？は？｣

『教室で目覚めて話してるうちに、なんか初対面感なくて自然だな、って違和感は持ってた…… 』

渡｢ …あいつとどっかで会ったとか、｣

それは死ぬほど考えた。

でも深澤先生と会った記憶なんてなくて。

『私は、気のせいだと思ってたんだけど… 』

渡｢俺もそうは思ってたけど｣

『分かんないけど、たぶん気のせいなんじゃん、私たちはよく考えてること同じになるけどさ｣

渡｢まあ、そっか…気のせい、だよな｣

本当にこれまたなんでか分からない。

でも、深澤先生には深く関わってはいけない気がした。

…どこかで昔会ったことがあるような気がするから。

この感は翔太には言わないけど。

『ってか、今日も泊まんの？』

渡｢どーせ明日も学校だし泊まるわ、母ちゃんにLINEしとく｣

『分かった』