鬼達も冬休み ページ25
珍しく鬼の話を
「猗窩座殿!今日から三日間は仲良くしようぜ!」
「黙れ」
一月一日、無限城。
今日は鬼全員がここに集まっている。
「客達に不審がられたりしないかしら。まぁ遊郭も休みの所は多いし大丈夫だろうけど」
退屈そうに寝転がっている堕姫。
……今だけは、鬼にとっても鬼殺隊にとっても平和なのである。そう、一月三日までは。
*
「休みを取ることにした」
「……無惨様?」
わざわざ上弦を集めて何の話かと思っていたら、拍子抜けするほど平和な話題だった。
「今日から三日まで全ての鬼を無限城に閉じ込める。人を喰うな」
「あ、あの、何故でしょうか」
おずおずと聞いたのは堕姫。
鬼達が目指すのは鬼殺隊の殲滅である。この時期は鬼殺隊も気を抜いた平隊員が多く、鬼も力をつけやすいのだが。
「今年は鬼狩りの殲滅のために大きく動く。なので慈悲として今は鬼狩り共を休ませようと」
「わぁ、無惨様が優しい」
けたけたと笑いながら童磨が言った。
次の瞬間頭が吹っ飛んだ。
「黙れ。無惨様の話を遮るな」
「ヒイィ……」
「ヒョッ……この期間は鬼を使って作品を作らねばならないと…それもまた良し」
「……皆、口を閉じろ……無惨様が…困って…いる」
「そうよ!……あっ、私もじゃない…ごめんなさい」
「…………」
別に困ってはいないのだが。
「……とにかく、鬼を全員無限城に閉じ込める」
こうして、鬼に冬休みが与えられた。
*
「……というわけで、この三日は警戒を解いてね」
「待ってくださいお館様、絶対罠です」
「かなた、手紙を」
「はい。鬼舞辻から手紙と写真が送られています」
『鬼狩り共、今から三日は慈悲を与える、感謝しろ』
「こちらが写真です」
「手紙上から目線すぎる」
「写真は、どれどれ……鬼が密集してる」
「うわぁ地獄絵図」
「だから大丈夫だと思うよ、三日間ゆっくり過ごしてね」
「……待ってください、その手紙はどう送られてきたのですか」
「鴉が怯えながら持ってきてくれたんだ、きっとその辺の鴉を捕まえたんだね、可哀想に」
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ももんが(プロフ) - 了解致しました〜! (2020年4月28日 20時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
鈴歌-Rikkai-(プロフ) - ももんがさん» ありがとうございます。楽しみにしてくれてほんとにありがとうございました。少しでも貴方の力になれたのならとても嬉しいです。完結編もちまちま書いているのでどうか気長にお待ち下さい。 (2020年4月28日 19時) (レス) id: 8a5fb2d45a (このIDを非表示/違反報告)
鈴歌-Rikkai-(プロフ) - 儺鵺さん» ありがとうございます。完結編は必ず書き上げますので気長に待って頂けると幸いです。申し訳ありませんがリクはもう受け付けません。せっかく下さったのに申し訳ありません… (2020年4月28日 19時) (レス) id: 8a5fb2d45a (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 過激なファンの行動が目に付いてしまうのは私も同じです。鈴歌さんとまた出会える事を楽しみにしています。更新、最後まで頑張ってください!長々とすみません! (2020年4月24日 19時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
ももんが(プロフ) - 鈴歌さんが辞めると決めた事なら、反対する権利なんて、私にはありませんから...。この作品が生き甲斐でした!本当に素晴らしい作品をありがとうございました!完結させてしまうのは寂しいですが、とても面白かったです! (2020年4月24日 19時) (レス) id: 5f1c65421c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:鈴歌-Rikkai- | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/suzuka-Rikkai-/
作成日時:2019年11月29日 18時