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貴「は…ははっ…」
不意に漏れた笑いは、おそらく…
照れ笑い。
てかさ、好きな人にこんなことされると、照れちゃうよね、うん…
貴「はあ…あ、そうだ…」
携帯を手に、パパに電話をかけた。
貴「て、わけなのね…?」
パ「そうかあ…ちょっと複雑だね…」
貴「私、どうしたらいいのかなあ…」
窓を開けてベランダに出ながら、パパに問いかける。
ベランダの手すりにもたれかかると、少し冷んやりとしていて、気持ちがいい。
パ「紫耀君?だっけ?」
貴「うん。」
パ「その、紫耀君をAが直接的に救うことは…無意味で不可能だと思う。
だって、紫耀君や、お母さん、弟君の問題をAが中に入ってどうこうしても…その人自身が変わらないかぎり…分かり合おうとしないかぎり…何も変わらないだろ??」
確かに。
それは無意味なことなのかも…
て、ことは…
貴「私には、何もできないのかな…?」
パ「それは違うよ。
周りにいる人には…周りにいる人しかできないことがある。
つまり…柊真君と大吾君とAにしかできないことがある。」
貴「私達にしか…できないこと??」
パ「そうだよ。
Aだけにしか。柊真君だけにしか。大吾君だけにしか。
他の誰かじゃ代わりがいない君達にしかできないこと。
いっぱいあるだろ??
紫耀君は、A達がいるだけできっと…
心の支えになってるよ。
孤独より悲しいものはないからね。
だから、今Aが何をすればいいのか。
考えれば分かるはずだよ??」
パパの話はものすごく説得力がある。
それは、1人ぼっちの辛さを知ってるパパだから?
貴「パパ、ありがとう。大好きだよっ!!」
パパが分からないと言っていた…家族愛。
私は、ママからすでにもらっているから、それを今度はパパにあげよう。
パパに家族愛を教えるのは…私だ。
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ムラサキ - お母さんの手紙めっちゃ感動しました。 これからも頑張ってください。 (2014年12月19日 22時) (レス) id: f46925b424 (このIDを非表示/違反報告)
ごしごし - 蒼空さん» お返事ありがとうございます(*´∀`*)応援してます! (2014年2月27日 19時) (携帯から) (レス) id: 7e6130c90d (このIDを非表示/違反報告)
蒼空(プロフ) - ごしごしさん» ほんとですか!?めっちゃめっちゃ嬉しいです(>_<)ありがとう!頑張ります!! (2014年2月27日 18時) (レス) id: d644931272 (このIDを非表示/違反報告)
ごしごし - 初めてコメントします!めっちゃ面白くてpart1から一気読みしちゃいました♪泣きました(T-T)更新頑張ってください! (2014年2月27日 0時) (携帯から) (レス) id: 7e6130c90d (このIDを非表示/違反報告)
☆しのぽん(o^^o)(プロフ) - 蒼空さん» そうですね! (2014年1月3日 17時) (レス) id: 6af285120e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蒼空 | 作成日時:2013年10月22日 23時