"偽り"の愛か"本物"の愛か (ページ13)

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一人ページ13

類さんの家についた私はチャイムを鳴らした。

A「松本です。類さんはいらっしゃいますか？」

メイド「少々お待ちください」

暫くしてメイドさんが戻ってきた。

メイド「申し訳御座いません。類様が会いたくないと……」

A「そう……ですか……。改めて出直しますとお伝えください。失礼します。」

私は泣きそうになるのを抑えながら帰路へと着いた。

家の近くに着いた私はゆっくりと家の方に向かう。

家の前に人影が見えた。

A「那由多…くん……？」

那由多「Aさん…！無事でよかった！」

那由多くんはそういうと私を抱き寄せた。

A「あ…あの……」

那由多「午後の授業に出ていないと聞いて家に来てみたらまだ帰っていないというので心配で……」

A「ご、ごめんなさい…」

那由多「無事ならそれでいいんです」

私は人の温もりに堪えていた涙が大雨のように目から溢れ落ちていった。

その間那由多くんはずっと私は抱き寄せたままだった。

私はその時初めて人の温もりを感じた気がした……。

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それから毎日類さんは食堂へ顔を出さなくなった…。

3人も類さんが心配だからと毎日類さんの家へ向かっていて、お昼休みは私一人で食べるようになった。

A(一人ってこんなに寂しいものだったっけ…………)

そんな事を思いながら箸をすすめる。

A(どうしよう……また泣いちゃう)

必死に涙をこらえる。

すると隣から声が聞こえた。

那由多「また泣いてるの？」

A「那由多くん…！な、泣いてない！」

那由多「ふふっ。そう。ならいいんだけど」

那由多くんはそういって微笑んだ。

那由多「一緒にたべてもいい？」

A「ど、とうぞ…」

それから毎日お昼は那由多くんと一緒にお喋りをしながら食べた。