ハンサムな君に (ページ19)

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「どうして、か」

＂恥ずかしいことまた言うけど、＂と
照れ臭そうに続ける

「運命かなぁってちょっと思ったから。
バーで出会った人が今度自分が撮影で行くところで
働いてるなんてなかなか無いし。
だから、また会えるかなって思ってた。
2週間くらい前だっけ？あの日の後も
結構俺行ったけど会えなくてさすがに
ちょっと焦った、これで撮影の時
会えなかったらどうしようって」

笑いながら彼は言う

「運命なんて…大袈裟ですよ」

「そう？俺は、運命なんじゃないかなって思ったよ」

「実際、撮影に同行する予定じゃなかったのに
こうやって会えた」

「運命だって思っちゃ、ダメかな？」

＂運命＂とか＂奇跡＂とか
そんな都合のいいもの存在するわけないのに

そんなまっすぐな目をして言われたら

「…ダメなんて言えない、ずるい」

「ずるくてごめんね、ありがと
…これ、会えたら渡そうと思ってたんだ」

授業中の手紙交換のようなノートの切れ端を
渡され開くと番号の羅列。

「俺が何してるか知ってもらった上で渡したかった。
連絡くれると嬉しい」