ライラックの花束を (ページ22)

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「え、なんでいんの」

海斗だけだと思いドアを思い切り開けると

「Aじゃん！私服ってテンション上がんね？」

と独特な笑い声をあげながら

ベッドで漫画を読むうみと

「お邪魔してます」

とプリントを整理しながら言うちゃかがいた

「いや、俺んちな！
……こいつらいるって送ったじゃん」

「え、嘘。…ほんとだ、見てなかった
帰ったがいい？」

仲良し3人組の邪魔するのも悪いかなと思い

部屋を出て行こうとする

「大丈夫だよ、見ての通り海人は完全にやってないし
俺と松倉も喋ってたし」

「ほんと？じゃあうみが座ってたとこすーわろ！」

お言葉に甘えて合流し

「いま何してたの？」

「英語がある程度終わったとこ。
数学やろーとして気付いたら喋ってた」

「私さっきまで数学やってたから
教えられるかも！やろやろ」

「え、なんか青春～？俺もやっぱやる～」

「うみまできたら狭いやん！
海斗もうちょっと詰めて」

相変わらずうるさい蝉の鳴き声を背中に

負けないくらい4人で
わちゃわちゃしながら勉強を開始した