私、西島さんに拾われました

＊もう、嫌なのに＊ ページ34

side A




あ「実彩ちゃん…


ホント嫌なんだけどここだけは嫌。」





昨日の場所………。




思い出したくないのに思い出しちゃって






宇「いいから、いいから!!」






スタッフ『宇野さん!!



そちらの子ですか？西島さんが言ってた子って？』





あたしを見る人たちにお辞儀をすると





宇「あとはよろしくね。


A、またあとでね。」





あたしを残して消えていく実彩ちゃん






あ「あの…………」





スタッフ『こちらへどうぞ。』



案内されたのは花嫁の控え室






あ「あたし………。」





帰りたくて振り返るけど





スタッフ『西島さんが探してきただけあって


本当にかわいい!!


昨日の撮影より絶対にいいの撮れそう』





楽しそうに話しながら





あ「待って、あたし」





着せられていくカクテルドレス






スタッフ『白は本番で着せたいからって


カクテルドレスでごめんね？』





隆……あたしの為に







髪も化粧、終わるごろ





“コンコン”





スタッフ『はぁーい。


もう、出来るから入っていいよ。』








西「A!!



やっぱり似合うわ。」






あ「隆、ありがとう。


けど、」





西「取り直しすることにしたの！


ごめん。辛い思いさせて。


知り合って時間がたってないから


やっぱりまだ、Aのことよく分からなくて。」






頭に置かれた手





西「本当は抱き締めたいけど


我慢!!


さっ!!いこう」

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