あなたの居場所を…

☆5☆なんとかなるもんだ ページ6

side あなた


不安しかなかった。


けど…誰かが言ってたような気がする。



“女はみんな女優”だって……



その意味が今なら何となくだけどわかる。



こんなあたしでも、設定がちゃんとある“伊藤千晃”になりきれてるから。




なんとか、メンバーにもスタッフさんにも気がつかれずに２週間、千晃で居れてるから。




浦「千晃。今日こそは飲み行ける？」



あ「えっ？


うーーーん？どうかな？


藤堂に確認してみる。」





藤堂さんが居るお陰で、なんとかって感じだけど。




メンバーと飲みぐらいはそろそろ行かないと




浦「確認しなくても


このあとオフだろ？明日も!!


最近、付き合い悪いし!!今日は久しぶりにさしで。」



こぉーいうときどう断ればいいか分からない。



浦田さんと二人で飲んで



けど…。





あ「そぉーだね？


久しぶりに飲もうか!!」







side 浦田



気になることがある。



最近の千晃の様子…。


なにがって言われると何って出てこないけど。




事あるごとに出てくる“藤堂”名前…



これはもしかしてって




あ「お酒久しぶり!!」




少しだけ頬を染めて嬉しそうに


いつもの千晃。



浦「なぁー？千晃？

おまえさぁー？



藤堂と付き合ってる？」





時間が止まったように目を見開いて

オレを見つめる千晃。





浦「距離が近い…


藤堂に事あるごとに聞きに行く。


オレの勘ってよく当たるのは千晃も知ってると思う。



言うかは千晃、次第だけど。



あんまり近づきすぎるな。この仕事の意味、分かるだろ？



足元はすぐにすくわれるから。」




手元にあったアルコールを




飲み干した千晃。




あ「うん…そぉーだね。


しっかりするよ。」




なにか違和感がある…千晃の存在。



けど…それがなにかが分からない。

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