あなたの居場所を…

☆33☆温もり ページ34

side あなた


店の戸締まりをする店長さんの横で


戸締まりの仕方を教わりながら



店の外へと出た。




店長「Aちゃん、お疲れさま。


最後まで手伝わせてごめんなさいね？」




あ「気にしないでください!！


まだまだ、半人前だけど早く仕事を覚えてたいので


お疲れさまでした。」




店長さんとは反対の帰路について




あ「夕御飯、どぉーしようかな？



昨日のカレーあるけど？カレーうどんにしようかな？」




一人でいることが多いからか最近、独り言が多くなったような気がする。






「オレも食べたい。」




ぼんやりとした明かりの中で聞こえた声。




その声を聞いただけで足が進まなくなって。




「オレも食べたいんだけど？



いいのかダメなのか教えてくんない？」




言い訳なんてないょ。




声を出したいのに涙が溢れて声にならなくて





「答えないなら食べに行く。



って言うか断られても食べに行くけど」





その言葉と共に体に感じた温もりは





あの日と変わらない





あ「たかひろ…。



なんで？」





ようやくつむぎ出した声は震えていて





西「ずっと会いたいって思ってた。



どうしたら会えるか考えてた。


そしたら、会えた。


オレはそれだけで、運命って信じる」

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