あなたの居場所を…

☆15☆つかぬ間の ページ16

side 西島



あ「隆弘…。


ねぇ？隆弘…起きて？」




あーーー。なんだろう？この新婚みたいな感じは。



オレをユサユサ揺するAの姿は可愛くて。



千晃に似せてたそう感じさせるぐらいに




今はAなんだって分かる。





あ「朝ごはん…作ったのに。



それにいつまでもソファーで寝てると体痛くなるよ？」





さすがに泊まるっては言ったけど




同じベットに寝ることが出来ずに




西「朝ごはん…。起きる」




あ「やっと起きた!!



おはよう!!顔洗ってきてね？」




千晃も女の子、女の子してるけど



Aの方が上かな？フワフワして守りたくなるような





西「いただきます!!」



焼き魚とお浸し、卵焼きに味噌汁。




贅沢な朝。





西「デートなにがしたい？」



あ「うーーーん？



なにかプランがあって誘ったんだと」




どこかまだよそよそしくて。



困った顔をしたA。




西「Aの好きなところでいいよ？」





その言葉に




あ「ありがとう。」




そう笑った顔は本当に可愛くて





西「えっ？」





あ「なんかね？



ずっと最近、千晃だったから。



おかしいよね？自分の名前で呼ばれるのがこんなにも嬉しいの。」




あぁ。おかしいよ……




なぁ？千晃？どんな理由があってAを苦しめてんだよ？








side あなた




あ「隆弘!!



こっち♪クラゲがたくさん。」




結局、昼過ぎまで二人でどこに行くか決めて




千晃とは似ても似つかないような普通のあたしのままで




西「はしゃぎすぎだろ？A!!」




水族館へと繰り出した。





気がついたら繋がれた手も




不思議と嫌じゃなくて。




啓太以外の男の人とこんな風に過ごすのも悪くはないなって。




あ「だって楽しいもん。



ありがとう……」




気がいちゃいけない感情が。



ふつふつと心に込み上げては




消えていく。

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