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「あ！ふっかさん！」
「ごめんね、朝からバイト先に呼ばれてさー授業遅れちゃった。」
「ううん、しょっぴーと受けたし大丈夫やで。
朝からおつかれさま、おはようさん！」
「ふ、ありがと。」
康二の肩を優しく抱いてからその隣の席に座るのは、俺と同い年のふっか。
…と同時に、俺と康二のふたりきりの時間が終了した。
『思ったより早かったな。』
「なーに翔太。俺に早く会いたかった？」
『黙れよお前。なんなら俺いるし今日来なくてもよかったけど？』
「そんなんこーじが寂しいよなぁ？」
「うん！寂しい！」
『…チッ。』
康二は嬉しそうに隣に座るふっかの手を探す仕草をする。
それにすぐ気づくふっかは、自分から康二の手を握り手を繋ぎだした。
…くそ、俺も隣に座ればよかった。
俺と康二とふっかは中学と高校、そしてこの大学まで一緒の腐れ縁ってやつ。
おれとふっかが大学3年で康二が2年。
高校と大学、学部まで康二にはほぼゴリ押しで俺らと同じ学校についてきてもらった。
康二は、目が見えない。
や、正しくは目が見づらい“弱視”だ。
“弱視”っていうのも一口に言えるものではなくて
色んなパターンで目に障がいを持つ場合がある。
本人曰く、康二は完全に見えない「全盲」ではなく
色とか形はぼやっと見えるらしい。
元々目ははっきり見えていたんだけど小学校から次第に見づらくなって、
俺らが出会った中学の頃には既に弱視だった康二は、
白状っていう目が見えない人のための杖を持ち歩いて生活していた。
それからまぁ色々あって、今では学校でも休みの日もほぼ康二とふっかと過ごしてる。
康二のためではない。
俺とふっかが自分たちの意思で康二といたいだけ。
「ふっかさん聞いて！さっきおサルさんおったんよー」
ふっかのほうを向いて繋いだ手を両手で触りながら楽しそうに喋る康二。
康二は信頼する人にはよく触れようとする。
視界が見えない分、何か感じ取りたいんだと前言ってた。
「サル？まじ？
見たかったわあー。」
それに応えるようにふっかも康二に向き合って片手は頭を撫でていて。
…なんか、俺が空気みたいなってんだけど。
『おいふっか、場所代われ。』
「え、なんで？動くのめんどくさーい。」
『ふざけんな、そこ譲れ。』
「もーほんと短気だなぁ(笑)」
『あ？』
「もー喧嘩するのやめてぇや！
今何時？もうすぐ授業ちゃうん？」
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雪 .(プロフ) - kosameさん» kosameさん 心温まるコメント頂きありがとうございます！優しいコメントに感謝しますTT楽しみにして頂けるだけで執筆の糧になります…2人がハピエンになることは私も願ってます！(笑)頑張りますので今後とも応援宜しくお願いします。 (2022年1月29日 23時) (
レス) id: 11c8e42471 (このIDを非表示/違反報告)
kosame(プロフ) - 初めまして！いつもお話楽しく読ませて頂いてます(^^)お話メッチャ好きです！今後めめこじの2人がどうなっていくのか楽しみです！勝手にめめこじハピエンになってと祈ってます！これからも主様のペースで更新頑張って下さい！お話の更新楽しみに待ってます！ (2022年1月29日 19時) (レス) id: aeb0d54ce7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 .
| 作成日時：2021年12月22日 23時
