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「恥ずかしいの？」
『…。』
返事の代わりに、小さく頷いた。
「…あぁやばいな、可愛すぎる。
ごめんこうじくん、遠慮とかできないから俺。
触れるね。」
『…え、』
刹那、大きな腕に包み込まれる。
僕の肩を抱くのはひとりしかいなくて。
目黒くんの胸の中でシトラスの香りがより一層強く感じる。
え…僕、いま抱きしめられてる？
「どうしても蓮って呼べない？」
唇が耳に触れそうな、
さっきよりもずっと近くで聞く低くて優しい声。
な、な、なんやこの…色気たっぷりの声は。
心臓が跳ね上がってドクンドクンと鳴るそれは目黒くんにも聞こえそうなほどの音で。
てか…耳元で囁くな〜…！！
返事の代わりに大きくブンブンと首をふって頷いた。
「そっか。…じゃあせめて"めめ"ってよんでよ。みんなそう呼ぶから。」
『……う、』
頷こうとしたその時、
「え、あれ目黒蓮じゃない？」
「うわほんとだ蓮じゃん！」
「蓮〜〜！」
「…やべ。」
遠くから女の子の歓声が耳に入って、目黒くんの小さな呟きも聞こえた。
『っ、なに…？』
「蓮くん！なにしてんの〜！」
「こんなとこで会えるなんて最高なんだけど！」
その声はだんだん大きくなって僕らの方向に向かってくる。
と思ったら一気に人の気配を感じて、誰かも分からへんいろんな人と身体が触れた。
『うわあっ！！』
「こうじく、！」
「ねぇ蓮、今日こそ遊ぼうよ〜！」
「いいお店いっぱい知ってるよ？」
恐らく何十人もおる女の人と
いろんな声にいろんな匂い。
視えないすぐそこで何かが起こってて
でもそれをが何なのか確かめることはできない。
…それが何よりも怖い。
「まって、こうじくん！」
とっさに白状を手繰り寄せてその場から逃げるように歩く。
目黒くんの声は女の子の歓声に重なって何も聞こえないかった。
"今年のミス最有力候補だって言われてる超イケメン大学生だよ！"
見えないから忘れてた、目黒くんのこと。
イケメンの有名人やってふっかさんが教えてくれたのに
僕とは縁のない高嶺の場所にいる人やのに
そんな人、簡単に関わらんほうがいいのに。
“ほんとに可愛いね、こうじくんは。”
…心が痛い、ズキズキする。
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雪 .(プロフ) - kosameさん» kosameさん 心温まるコメント頂きありがとうございます！優しいコメントに感謝しますTT楽しみにして頂けるだけで執筆の糧になります…2人がハピエンになることは私も願ってます！(笑)頑張りますので今後とも応援宜しくお願いします。 (2022年1月29日 23時) (
レス) id: 11c8e42471 (このIDを非表示/違反報告)
kosame(プロフ) - 初めまして！いつもお話楽しく読ませて頂いてます(^^)お話メッチャ好きです！今後めめこじの2人がどうなっていくのか楽しみです！勝手にめめこじハピエンになってと祈ってます！これからも主様のペースで更新頑張って下さい！お話の更新楽しみに待ってます！ (2022年1月29日 19時) (レス) id: aeb0d54ce7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：雪 .
| 作成日時：2021年12月22日 23時
