Epilogue:君は花火 ページ36
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プロローグの続き
『あ!そういえば!』
なにか思い出したらしい康二は、俺の腕の中からスルッと抜けて立ち上がった
突然消えた温もりに寂しさを感じつつも、なにやら思い出して楽しそうにしてる可愛い恋人。
『今日花火大会やん!このマンションから見えるらしいで!』
「へぇーそうなんだ。何時から?」
『えっと、19時00分やから…え!?もう始まるやん!
蓮くん、ベランダ行こ!』
慌てて俺の手を引く康二が戸を開けてベランダに出たその途端、
俺らを待っていたかのように夜空に一輪の花が咲いた。
『わぁっ!…きれい……!』
突然の大きな爆発音にビックリした康二だけど、すぐにそれが花火によるものだと気づき、ぱぁっと目を輝かせた。
百面相なその顔に思わず笑いつつも、俺も空を見上げた。
打ち上げられる花火は、青、赤、黄色と次々に真っ暗な空に描かれていく。
壮大な美しさに息をのんでいたとき、
『…なあ、蓮くん!』
「ん?」
『そんなに花火好きなん?』
目をやると、いつの間にか頬を膨らませた拗ねモードの康二。
「ふは(笑)なんでそんなことになってんの?」
『だってずっと話しかけてんのに聞いてくれへんねんもん!』
そう言ってぎゅうっと俺の腰に巻き付く康二。
やば…もう、可愛すぎる。
やっぱ世界一。うん。
「ごめん、花火に集中してた。」
『んもー…寂しいやん!』
感情のままに言葉を紡いで表情に出す康二は、誰よりも素直で優しくて、おまけに可愛い。
だからこそ、誰にも渡す気はなくて。
康二に応えるように、それよりも強く抱き締める。
『へへっ、蓮くん力つよい〜。』
「康二ってさ、花火みたい。」
『へ?花火?なんで?』
「キラキラしてるし、いつもみんなを元気にさせるから。」
『ははっ、大げさやなあ…でもありがとう!』
照れながらも最高の笑顔で笑う、最高のパートナー。
康二は気付いてないかもしんないけどさ。
花火ってね、後ろの夜空さえも明るく照らしてくれるんだよ。
それってまさに俺らみたいじゃん。
大きな音につられて康二がまた空に目をやるのを見て、俺も同じように空を見上げた。
空いっぱいに照らされた花火は、肩を寄せ合うふたりをいつまでも照らし続ける。
愛おしい人との穏やかな、優しい時間。
この想いが、幸せが、続きますように
いつまでも永遠に誓って――
END.
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ゆきんこ(プロフ) - あきさん» あきさん!コメントありがとうございます!!そう思ってもらえる作品が作れてほんまに嬉しいです( ; _ ; )!!1番嬉しい褒め言葉が聞けて喜んでます!!これからも期待に応えれるように頑張ります!!素敵なコメントありがとうございました!! (2020年7月13日 0時) (レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - 今回も素敵な作品ありがとうございましあ(;o;)何度も読み返してしまうくらい作者様の作品がだいすきです!これからも楽しみにしております(^-^) (2020年7月12日 17時) (レス) id: 1c418bb080 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆきちゃんさん» いつもありがとうございます(*^_^*)リンクできててましたかね…!私的に凄いパワーワードやなって思ったので書いちゃいました(;_;)ほんとに幸あれですね( ; ; )平和に幸せになってほしい。( ; ; ) (2020年6月25日 1時) (レス) id: 9366bbf9ec (このIDを非表示/違反報告)
ゆきちゃん(プロフ) - 実際のライブとリンクしながら読みました…泣きそうううう。こーじに幸あれと願いますほんと…! (2020年6月22日 12時) (レス) id: 2e7657af2c (このIDを非表示/違反報告)
ゆきんこ(プロフ) - ゆきちゃんさん» いつもありがとうございます(*´∀`)こっそり始めてました(笑)更新頑張ります!ありがとうございます! (2020年5月30日 16時) (レス) id: a4db884c5e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雪 . | 作成日時:2020年5月15日 23時