_ ページ25
耳が聞こえなくなって1週間。
簡単な単語は口に出したり、
難しいのはメモアプリを使ったりして。
意外と慣れてきてみんなと馴染めてる、気がする。
「めめ〜、食堂、康二くんと一緒に行こうよ」
「おう、いいよ」
「.....め、め？」
「めめのあだ名だよー！2文字だから呼びやすいと思ってるんだけど...」
「康二も呼ぶ？」
「うん」
''ありがとう''
最低でも3文字以下のじゃないと喋れなくなった。
ありがとうは言えるけど...
発音、おかしいみたい。
可愛いって言ってくれる人もいたけど少人数。
ラウが教えてくれたけど
''ありがとう''
じゃなくて、
''あぃがとぉ''
ってなってるみたいで、
恥ずかしくて言わなくなった。
「めめ」
「ん、どうしたの」
決めたよ、俺、補聴器作るよ。
汚い発音でもそれでも良かった。
自分の口で言いたかった。
「お、れぇ、ほちょぅき、つくるよぉ、」
自分ではちゃんと言えてるって心の中では思っていた。
「...そっか、自分で決めれて偉いね」
と、頭を撫でてくれる。
なんだか子供扱いされた気分。
''子供扱いしんといてよ''
「ふはっ、バレた？」
「ひ、どぃ、」
「嘘だよ、可愛かったから意地悪しただけ」
「...」
「康二、ごめん、許して？」
「...」
まだ覚えたての手話で好きって伝える。
「？
どういう意味なのそれ」
''がんばれ''
「え、それどっちの意味だよ笑
手話の意味なの？解読頑張れって意味なの？」
ふざけて秘密って絵文字をめめに見せる。
''🤫''
「ぅあああ！それ！俺も覚える！」
''覚えたら意味分かるやん''
「教えてくれたっていいじゃん！」
''いやだね''
「ぐ、、」
恥ずかしがらずに好きって無理やろ。
無理ゲーすぎる。
続く
お気に入り登録で更新チェックしよう!
最終更新日から一ヶ月以上経過しています
作品の状態報告にご協力下さい
更新停止している| 完結している
←_.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 170人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みやちゃん☆ひかちゃん | 作成日時：2022年3月29日 4時
