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なんでこんな豪雨なんだよ、
せっかくキマってた髪形もうねるし、
「あー最悪」
あ、あれって康二くん?
なんか周りを見て、誰かを探してる、?
その誰かは俺がいい。
「あ、康二くん!」
そう信じて、声を掛けた。
康二くんは困った様子だった
あー、俺じゃなかったんだな
「あ、あーぷぅ見ませんでしたか!!!」
「え、?」
あーぷぅ、?
誰?
「えっと、だ、、康二くん!」
俺が誰?って言おうとした時
髪の毛をぐしゃっと掴んでそのまましゃがみこんで
力が抜けたように倒れた。
その時の康二くんは儚く散ってしまいそうで
冷たくて
いなくなるかと思った。
まず、元々相談していたラウに電話を掛けた。
すぐ来てくれて
自慢の早足で病院へ連れてってくれた
救急車呼べよって思うかもだけど
五分以上かかるって言われた。
冷たくて今にもいなくなりそうな康二くんを
五分以上も待たせられなくてね...
ラウにも言われるかと思ったら
すんなり走っていってくれた
あとは佐久間くん、阿部ちゃんに電話をして、
阿部ちゃんが渡辺先生を呼んでくれた
病院へ連れてっても医者は何も話さない
そんな医者に腹が立った
「早く康二くんの状態言えや!
溜めてる時間とかないんだよ!
治療が必要なら早くしてくれ!」
「目黒!」
渡辺先生が止めてくれた
その後も医者は何も言わなかった
その時点であー、いなくなっちゃうのか
って確信した
俺、康二くんいなくなったら
この後の人生、楽しくなんかない
孤独で
一生寂しいままで
もしかしたら後追いまでするかもしれない
それほど俺の人生の中で康二くんは大事な存在で
いなくなって欲しくないし
まだ俺の余ってる寿命を全て分けてあげたいくらい
それ程生きて欲しかった
みんなも同じことを思っていたらしい。
佐久間くんはずっと
「康二、俺の寿命あげるから、生きてよ、」
阿部ちゃんも
「康二、、康二がいなかったら俺、どうすればいいんだよ、死なないで、生きてよ、」
渡辺先生も
「クソ、こんなことで死んでいいのかよ、
康二にはまだ未来があるだろ、
俺の寿命全てお前に授けるから、
お願いだから、生きてくれ」
ラウールには、迷惑を掛けた。
けど、ラウールも
「僕、どうしても様子が見たい
康二くんが赤の他人でも、知らない人でもいい
何故か心の底から生きて欲しいって思うんだ」
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作者名:みやちゃん☆ひかちゃん | 作成日時:2022年3月29日 4時