Boys達のちょっとした物語

拗ねる君　ytsy ページ6

猪狩Side

「でしょでしょ！そしたらさ…」

優斗の馬鹿…
お家デートに誘ってきたのそっちなのになんでずっと作間と喋ってるの？
俺より作間の方がいいの？

『…って、いつから俺こんなに重くなったんだよ(笑)』ﾎﾞｿｯ

自分でも笑えてくる
何故か優斗の事になると自分が自分じゃないみたいになる
優斗に「そーやんツンすぎない！？」って言われるのにね(笑)
心の中では想ってても中々声には出せないんだよなぁ、
優斗は作間と話すほうが楽しいのかな？
フンッ、作間と話したいならずっと話しとけ、このアホたれ！

ﾀﾞｯ

俺は全速力(とまではいかない)で走って寝室に向かった。

「そ、そーやん！？」

優斗の声が聞こえたけど無視！
優斗が悪いんだもん！

ﾊﾞﾀﾝ!

『ふぅ…』

傍から見たらガキが拗ねてるような感じなんだろうなぁ(笑)
そして、布団に潜り込むと同時に鼻を伝うのは優斗の太陽のような優しい香り

『ぁ、優斗の匂い…』

流石匂いフェチ、凄くいい匂いがする
つか俺、優斗にどう思われてるんだろう、
全然想ってること伝えれないし、飽きられてないかな、
だからずっと作間と喋ってたのかな、
優斗の太陽のような優しい香りとは反対に、俺の思考はどんどんネガティブになっていった…





「…ん、そ…ん、そうやん、そうやん！」

『ん、ぅ？』

「んぅ？じゃないよ！いつまで寝てるつもり？」

気付けば俺は、優斗に「起こされていた」

『俺、寝てた、？』

「うん、そりゃあもうぐっすり！
いきなり部屋飛び出して寝室行ったからビックリしたんだよ？…って、そうやん、」

『何？』

「そうやん、なんで泣いてるの？」

頬を触ると涙の乾いた独特な感触が指を伝わる
あぁ、俺、泣いてたんだ
ダッセ…

『何でって、優斗が構ってくれないからじゃん！』

「えっ？」

『お家デート誘ったのそっちのくせに作間とばっか喋ってるから、捨てられるんじゃないとか考えちゃったの！』

普段じゃ言えないような言葉がするりと出てくる。
引かれた？

『あ、ごめ、』

「そ、そーやんが、デレた…！」

『っは？』

予想外の返答に、思わず声が出る

「何それそーやん可愛い！俺がそーやんの事捨てるわけないじゃ〜ん！ねぇ、今のもう一回言って！」

…ようやくこいつの考えてる事が分かった
こいつ、俺がデレたとか言って喜んでんな…！

『ぜってー言わね！』

「なんでよ〜」

『恥ずいだろ！』

…こうして俺らのお家デートは再び再開していったのだった


fin

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