Boys達のちょっとした物語

嘘つきは、君の方。 d-md-m ページ21

｢みっちー、今日、何してた？｣
目を伏せてボクに質問をする君。
……本当は、何をしたか分かってるクセに。
『結星くんと遊んでた』
｢…なんでよ、俺以外には、俺以外には興味ないって、俺以外とは遊ばないって言ったじゃん。……みっちーの、通陽の嘘つき｣
そんな悲しんだような顔、しないでよ。
こっちが辛くなってくるじゃん。
そんな顔をするのは、“結星くんの為”であって、“ボクの為”なんかではないんでしょ？
結星くんの事を想ってるから、ボクと遊ぶのが嫌なんだ。
そんなこと、お見通し。
…星輝くんは酷いよ。
今まで、期待させるだけ期待させてさ。
今だって、ほら、あたかもボクの事を想ってるかのような素振りを見せる。
それがどんなにボクを苦しませるか、分かってないんだ。
ボクは、君が笑いかけてくれるだけであんなにも気持ちが舞い上がる。
それも、今となっては苦痛でしかないんだ。
＿＿もう、こんなの終わりにしよう。
ボクの為にも、星輝くんの為にも、ね。
だからボクは、星輝くんに向けて、にっこりと笑みを浮かべて、こう言った。
『嘘つきは、君の方。』

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