君と私と仲間達【イナズマイレブン】Part2 (ページ24)

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ふと足音のしたほうを見ると鬼瓦がいた。

急にいなくなったと思えばずっと調査してきたエイリアにいたAは
怒っているんじゃないかと思っていた。

だが実際はAのほうを見て安堵した表情で優しく微笑みかけた。

そのまま彼女に話しかけることなく真剣な眼差しに戻り吉良のほうを向く。

鬼瓦「話してもらえませんか、吉良さん。
何故ジェネシス計画などというものを企てたのか……」

決して許されることではない、
全ての元凶。始まりのあの日。

鬼瓦「どこで道を誤ってしまったのか……
巻き込んでしまった、あの子たちのためにも」

それから少しの沈黙のあと、ぽつりぽつりと話し始めた。

吉良には“ヒロト”という最愛の息子がいた。
サッカーが好きで、将来の夢はサッカー選手になることだった。

だがサッカー留学をした海外の地で突然謎の死を遂げた。
事件の真相解明を求めて、何度も警察に掛け合うも事件には政府要人の
一人息子が関わっていたという。

警察の誰もが無理だと断り続ける中、どうか吉良にだけでもと海外の警察に掛け合ったのが
Aの父_________________天野陽介だった。
陽介は何度も連絡を取り、時には現地まで赴き頭を下げた。

だがその努力も虚しく、事故死として処理されてしまった。

吉「あの時の悔しさは今でもはっきりと覚えてる……」

最愛の息子を失い、大きな喪失感を抱えた吉良は生きる気力すらなかった。

そんな父の姿を見て瞳子は親を無くした子供達の施設
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿“おひさま園”を勧めた。

始めは娘の頼みと思い、作った施設だったが子供達の笑顔に、
少しずつ吉良の心も癒えていった。
そこに入ってきたAを迎えたときは恩を返さねばと。
これも何かの縁だと思った。

吉「本当にお前達には感謝している…お前達だけが私の取り柄だった……｣

そして五年前、隕石の落下、エイリア石との出会い。
吉良はエイリア石の分析を始めたが、すぐにその恐ろしいエナジーに気付いた。

次第に恐ろしくも素晴らしいそのエナジーの虜になってしまい、
同時に心の底にあった息子を失った時の悲しさと悔しさが復讐心となり再び込み上げた。

エイリア石さえあれば……そんな考えが芽生えてしまった。
そう思い、長い年月をかけてやってきたのが今に至る。