願い事 3［学園アリス］ (ページ41)

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31話ページ41

殿先輩のアリスストーンとAの助けがあって
皆無事なんは本当に良かった、って思っとったけど

Aはホンマに、大丈夫なん、、？

さっきは大丈夫って言ってくれたけど、
棗の腕ん中で寝てしもーたと思ったら、今はだいぶ苦しそうやし。

それに、皆触れないけど、
穴を通ってこの山に来た時の、あの周辺の荒れた感じ、、

さっきAがメドゥーサのアリスが転移されとる木々をしょうしつ？させたんと似てて、、

落ちこぼれだなんて言われてるけど、何でもできる翼先輩。

その翼先輩が、Aの力には頼ってる様な気いして、Aはウチと同い歳やのに、、

いつもAは、ウチを、棗を、ルカぴょんを、、
皆を助けてくれるけど
いつだってAはボロボロだった気がするんは、気のせいでは無いと思うねん、、

なあ、A、ウチ、、
Aの事も守りたい、、

みんなを守りたい、、

今眠っとるAは、確かにいつものAやのに。

アリスを使ってる時のAは、妙に大人っぽくて、不気味な強さがあって、実はちょっと怖いねん。

、、なんて、そんな事知らんよな。

早く、早くウチももっと強くなりたい、、。

強くなりたいっ、、A、、

翼｢おい棗、、Aかせ、俺が背負う。｣

Ｚの足跡が全く見つからん中、登る山道は体力を削るだけで
全員息が切れた状態の中、翼先輩がこれまでずっと眠るAをおんぶしとった棗に声をかけた。

棗｢、、いい。｣

明らかに誰よりも息だって切れとるし、
たまに咳き込んでるのも分かっとるのに
棗は絶対にAを離そうとはせんかった。

流｢大丈夫？棗。｣

棗｢ああ。

、、おい、このままダラダラ捜すだけだと日、暮れるぞ。｣

翼｢つってもなぁ、、。｣

何度もAを背負い直し、それでも足を止めない棗を、
ルカぴょんも翼先輩も心配そうに見とるけど

棗はAの為に足を止めないんかなって思うから、、

でも、Aの顔色も真っ青やし、
ウチももう足が震えて、、
この疲れてる中、正直手がかり探しとる余裕も無いし
ウチ、もしかして今完全に戦力外、、？

なんて回らん頭で呟いとったら、
棗が何かに気付いた様で、急に立ち止まった。

棗｢ルカ。

、、ここに来たばかりの時、ウサギ達が確かリンゴを持ってきてなかったか？｣

流｢あ、、うん。｣

？
リンゴ、確かに食べたなあ。

棗｢、、今まで俺達が通ってきた道は慎重に見てきたが、リンゴの木なんてどこにもなかった。｣