願い事 1 [学園アリス] (ページ43)

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41話ページ43

そう言った私に、のだっちは、
｢それは、、｣と心配の声をかけてくれる。

でも、それが真実だから。

貴『大丈夫です。
自分のしたことは、自分が一番、、覚えています。

、、いつだったか、芹生先生と私は
よく似ていると校長に言われたことがあるんです。

地下牢で育ったのは、私達だけ。
私達には、重い重い、罪がある、、。
そんな私達が生きていくために、久遠寺初校長の手を取りました。

何の罪の意識もなく、私は言われるがままに任務をこなして、、
棗を学校に引き入れるために、、
あんな恐ろしいことも、、、、

私と零が、校長に、、従ったから。
苦しんでいる棗と流架を見て、、、後悔しました。

、、私は2人を苦しめた本人なのに。

でもそれで、決心が着きました。
私は、芹生先生を置いていくわけにはいかないから。

だからやれる事はやるけれど、

この学園に、幸せを運んでくれる人を、、
大切な学園の人達を、
幸せにしてくれる人を私は待ってるんです。』

黙って聞いていてくれたのだっちが、
ゆっくりと口を開いて首をかしげた。

野｢学園に、幸せを運んでくれる人、、、ですか？｣

貴『はい。

何を言ってるんだ、って思われるかもしれないんですけど、、。

私の母親は、夢見のアリスでした。

その母親に呪われて、私は眠る度、何度も何度も、
母親を手にかける、あの日のことを夢にみます。

でもそのおかげで、
母親が芹生先生に話していたことも思い出したんです。

行平先生が愛したのはあの女だけ。
だから貴方を私が愛してあげる、って。

芹生先生に聞きました。
行平先生って、高校長の弟の、無効化のアリスの方ですよね？
そして、その行平先生が愛したっていう女性は、
校長を逆成長させる原因をつくった、安積柚香さん、、。

私、その人を待っているんです。
安積柚香さんは、きっと学園に戻ってくる。』

私の話に、のだっちは驚いたようにしばらく固まっていた。

野｢Aさんが、そこまで知っていたなんて、、。
実は僕が過去を追っていた人物は、安積柚香さんなんです。

、、どうやら僕らの目的は、同じようですね。｣

ニッコリと笑ったのだっちに、
私もやっと落ち着きを取り戻してきて、その目を見つめ返す。

貴『もう1つ、話してもいいですか、、？

私と芹生先生が、ここでしか生きられない理由の事なんですけど、、。』

ﾎﾞｿﾘと話し出した私の声を、
のだっちは一言も逃さず聞いてくれた。