願い事 1 [学園アリス] (ページ40)

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38話ページ40

翼｢ん、そっか。

、、Aが少しだけ、学校に連チャンで来てた時あったろ？
あん時お前らのクラス、すげー雰囲気良かったって聞いた。

だから、あんまし1人でどっか行くんじゃねーぞ。
棗って奴も、お前が普段からそばにいてくれた方が安心すんじゃねーの？｣

翼の言葉に、少し下を向く。

私がそばにいることで、棗は安心できるのかな、、？
もし翼の言う通りなら、私のした事は間違ってたのかな、、

何が正解か分からなくなってしまって黙っていると、
ﾎﾟﾝｯと翼が私の頭の上に手をのせる。

翼｢A、お前がそいつを心配するように、
そいつもお前のこと心配してるはずだ。

だから、お互いが目に見える位置にいるのが1番なんじゃねーの。

、、会えない時間が長いのは、ただつらいだけだからな。｣

要君のことを思ってるのかな、
翼の言葉はやけに心に刺さる。

確かに、今だって会えない時間が長くなることを選んだのは私なのに、会えないことで余計に心配ばかりしてしまって。

すると、抱き締められているから、
今度は後ろからｳﾘｳﾘｳﾘ、とほっぺをこねられる。

翼｢まっ！疲れたら俺んとこ来いよ。

別に1人で吐き出しに来るなら受け止めてやるし、
なんなら棗って奴連れて来てもいーぜ。
特力の奴ら使って楽しいことしたっていーしな！｣

なんて言ってﾆｺｯと笑ってくれる翼に、
私も自然と笑顔になる。

貴『ありがとう翼！

でも棗のことは連れて行けないかな、
絶対翼と性格合わないと思う！！』

おいって言いながらチョップされたけど、
こんなに気分が晴れたのは久しぶりで。
やっぱり素直に言って良かったな～と思い、
翼によっかかりながら目を瞑った。

翼｢おーい、ここで寝んなよ？｣

なんて言いながら優しく頭を撫でてくれるから、
寝かせる気じゃん？って思って意識を手放す。

起きたらのだっちを探しに行こう。

もー少ししたら放課後になるから、
今日は夕飯、皆と食べられるかな、、

ﾊｯ
と目を覚ますと、もう夕日が沈みかけていた。

うわ～結構寝ちゃったな。

ベアが私が起きた事に気づいたのか、
顔を上げてこちらを見てくるので謝っておく。

貴『ごめんベア、ずっと抱きしめちゃってたね。』

するとﾌﾙﾌﾙと首を横に振ってくるので、
思わず微笑んで頭を撫でてしまった。

そーいえば翼は？と思って後ろを振り向けば、
なんとも器用に私を抱き締めて座ったまま寝ている。

、、どうしよう。
抜け出して置いて行くか。