〝偽〟悪役令嬢と攻略対象王子〈オリジナル〉 (ページ6)

今日:1 hit、昨日:2 hit、合計:9,980 hit

２.悪役令嬢の驚きページ6

｀

次の日学校に行くとそれはそれは外面が良すぎるキラキラ王太子がこちらへやって来る。

「おはよう。フィルシーナ。これ、ヒューガンに気を使ってくれたんだね。ありがとう。」

ハンカチを返してくれた。

「おはようございます。いえいえ。これくらい当然のことですわ。ですが、ここは公共の場で人の目があるところ。もう少し考えてから発言しなさってくださいまし。」

周りは最上級の礼で頭(こうべ)を垂れる。

私もそのまま頭を下げた。

すると、エレナがやって来た。

「おはようシーナ！学校でもよろしくね！」

気さくに声をかけるエレナに私は目線を合わせることなく無視して立ち去る。

そもそも、爵位が上の者に下の者が気軽に声をかけて良いわけじゃない。

本来は、上の者から声をかけなければ話してはいけないのだ。

とてもめんどくさい。

だが、この国でのルール。

悪役令嬢としての最高のスタートを切った私はスゴい満足していた。

オープニングだとこんな感じだもの。

早く国外追放で平民として暮らしたいのよ！

そして、授業が始まる。

そういえば、この国は恋愛は自由なのよね。

アレクセスは婚約者は決まっていない

自分で決めるためにいろいろなところに行っているらしい。

だからって引きこもるのはどうかと思うけど

フラフラせずに２人に婚約してほしい私は、幼少期からエレナに確認を取ってある。

だから、今日のイベントも片っ端から潰しておかないと

変に他の攻略キャラの好感度が上がっても困るし

なんて考えていると

「....な！...フィルシーナ！」

先生に呼ばれていた。

「はい？」

驚いて返事をすると、ため息をつかれた。

「もう一度言いますね。この国の初代国王様と王妃様が貴族階級を作った理由を答えなさい。」

こんなの簡単じゃない

公爵家の令嬢に何を聞いているのよ

教師顔負けの100点満点以上をとった私は満足した

はっ！

心が狭い！

でも、悪役令嬢としては理想の性格よね。

まあ、授業が終わったあとからイベントがあるから早く終わらせよう。