忘れじの記憶6 ページ6
辰哉side
病室に戻ると、康二も来ていた。
康二「兄貴、どこ行ってたん？」
辰哉「トイレトイレ。」
康二「ふーん。」
自分から聞いといて、さほど興味はなさそうだ。
そのあと、表情が暗くなった康二。
康二「蓮、今日発作起きたん？」
口にあてがわれた酸素マスクに、康二も違和感を感じたらしい。
辰哉「あぁ。でも今は眠ってるだけだから。大丈夫。」
康二の隣に座ったと同時に、蓮の目が薄らと開いた。
康二「蓮！分かる？康二ここにいるから！」
その手をぎゅっと握った康二に、蓮も握り返したように見えた。
…………………………………………
体は正直で、疲れて起き上がれそうもない蓮は、ベッドに寝そべったままだ。
康二「それでね、佐久間がこの前のテスト赤点だったって嘆いててね！…あとは…」
尽きることのない学校でのエピソードを披露する康二。
その度に、蓮は小さく相槌を打って笑う。
その光景を見つめながら、俺の頭にはさっきの会話がずっとちらつく。
蓮は、母親に会った。
それが原因か、パニックを起こして発作を起こした。
何か話してたみたいだし、気になるけど、蓮の今の感じではとても聞き出せそうにない。
夕闇に包まれた外、真っ白な病室は少し冷たい蛍光灯の灯りに包まれていた。
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白林檎(プロフ) - ﾂﾅﾏﾖさん» こちらこそ、最後までお読みいただきありがとうございました！無事完走できました！ (2022年7月30日 9時) (
レス) id: c971cdea3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾂﾅﾏﾖ(プロフ) - 完結おめでとうございます！素敵なお話を本当にありがとうございました！ (2022年7月30日 7時) (レス) id: 733eb035f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白林檎 | 作成日時：2022年5月14日 17時
