忘れじの記憶4 ページ4
辰哉side
ついていくがまま、夕焼けが差し込む廊下のソファに2人腰掛けた。
照「ん。」
渡されたのは、どこに隠し持っていたのか、缶コーヒーだった。
辰哉「照〜、俺コーラがよかったんだけど〜。」
もちろんこれは、この空気を少しでも紛らわすためのジョーク。
照「んないちいち文句を言うなって。」
小さく笑いながらそう言ってくれる照に、少しホッとした。
照「あのさ、お前は今幸せか？」
脳がその言葉を理解するには、少し時間がかかった。
辰哉「なんだよ急に、幸せ…だけど。多分。」
照「ふっかは、もう一回母親の顔が見たいか？」
照の言いたいことがよく分からない。
辰哉「うーん……会いたく……ないかも。」
俺の脳裏に甦るのは、いい思い出よりも悪い思い出だ。
それはやっぱり人間がネガティブなことの方に目が行きがちだからか、俺の性格のせいか、よく分からないが。
照「そっか…。」
辰哉「なんだよ、照。何が言いたいの。」
照は横目で一瞬俺を見て、その後すぐ目の前を見つめた。
1分にも満たない沈黙だったかもしれないが、俺にはその時間が倍に掛かってるような感覚だった。
辰哉「照？」
もう一度名前を呼ぶと、まっすぐ俺を見て言った。
照「ふっかの、ふっかたちの、…母親が来たんだ。」
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白林檎(プロフ) - ﾂﾅﾏﾖさん» こちらこそ、最後までお読みいただきありがとうございました！無事完走できました！ (2022年7月30日 9時) (
レス) id: c971cdea3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾂﾅﾏﾖ(プロフ) - 完結おめでとうございます！素敵なお話を本当にありがとうございました！ (2022年7月30日 7時) (レス) id: 733eb035f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白林檎 | 作成日時：2022年5月14日 17時
