人生の岐路に2 ページ23
蓮side
深い眠りの底に、いる。
ぼんやりと浮かぶ、翔太の姿。
何か喋っている。
あぁ、約束した“あの日"か。
………………
蓮「勉強、おつかれ。」
翔太「おう。」
翔太の顔には、受験を控えた緊張と、勉強漬けからの疲れが見える。
蓮「受かって欲しいな、翔太頑張ってるから。」
受験勉強に勤しむ翔太と久しぶりに会って、自然と溢れた一言。
心の底から思ってることなんだ。
翔太「俺も、蓮に生きてて欲しい。」
蓮「え？」
不意打ちすぎてフリーズする。
翔太「俺には病気のことなんてこれっぽっちもわかんねぇ。移植のことだって、思うことがあるだろうよ。けど、もしその時は、受けて欲しいんだ。だって、俺、蓮に生きてて欲しいんだ。あんまくさいこと言わせんなよ」
翔太はそう言うと、照れくさそうに目を逸らす。
蓮「ありがと…？」
翔太「じゃあ、約束。俺は志望校に絶対受かる。蓮は病気治す。」
翔太が逸らしていた視線を俺に向ける。
そこには、固い意志があった。
………………
意識が浮上していく。
目が覚めると、外は真っ暗になっていた。
辰哉「んぉ、蓮おはよぉ」
柔らかい声が耳に届く。
康二「蓮起きるの遅いー！俺兄貴とずっと喋ってたんだけど、ゲームしてて全然話聞いてくれないから早く蓮が起きて欲しいなっておもってたんだよ！」
辰哉「なぁんだよ！！俺聞いてたじゃん！！」
康二「テキトーに相槌打ってたじゃん！」
辰哉「聞いてるだけマシじゃん！」
可愛い言い争いだな、なんて思ってクスクス笑う。
辰哉「なぁに笑ってんのぉ」
兄貴がふにゃふにゃと笑う。
その時、病室のドアが開いた。
岩本「話がある。」
前置きもなく、岩本先生が言った。
真剣な顔に、俺らの空気はガラリと変わった。
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白林檎(プロフ) - ﾂﾅﾏﾖさん» こちらこそ、最後までお読みいただきありがとうございました！無事完走できました！ (2022年7月30日 9時) (
レス) id: c971cdea3b (このIDを非表示/違反報告)
ﾂﾅﾏﾖ(プロフ) - 完結おめでとうございます！素敵なお話を本当にありがとうございました！ (2022年7月30日 7時) (レス) id: 733eb035f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白林檎 | 作成日時：2022年5月14日 17時
