これが（す）です。 (ページ7)

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mm×ab ページ7

: 週一の楽しみを2人で

(mm)

同棲していていくつかルールを決めたりしてるけど、

その中で毎週必ずしてる事がある

『うまそー』

「ほんとだねえ」

週に休みが被る日の前日は、寝る前に晩酌をするという決まり

決めた時は、〝決まりとか作っちゃうとあれかなあ〟なんて不安には思ってたけど、いつのまにかお互いに楽しみになっていた、

「じゃあ、お疲れ」

『お疲れ』

ビールの缶をカチンと合わせて乾杯

まさか自分がメンバーの目黒と付き合って
こうやって一緒に住むとは思ってもいなかったし、
一緒にお酒を飲むなんて考えもしなかった

「なんか、気が楽なんだよねえ」

『何、急だな』

「んー、目黒と付き合うなんて思いもしなかったなあって考えてた」

『俺は阿部ちゃんにずっと片想いしてたけどね』

「ふふ、そうだったね」

目黒がずっと俺の事を好きでいてくれたらしく、
猛烈なアピールで俺も好きになってしまったんだっけ

今じゃ毎週家でお酒を飲む関係だなんて

「好きだなあ」

『え、もう酔ってんの？』

「どーだろ～」

俺の顔を覗き込む目黒

相変わらず顔が良くて惚れ惚れしてしまう

『顔赤いね、もうやめとけば？』

「ええ、まだいけるよ」

『はい、とりあえず水飲んで』

自分ではあんまり酔ってないと思ってるけど、
無理やりコップを渡されて渋々口に入れる

『ほんと阿部ちゃんってあざといよね』

「なんだよー」

『酔うと可愛さ増すし困る』

目黒は缶に少し残ってる俺のビールを喉に流し込んだ

「あー俺の」

全く酔ってない彼に悔しさもありつつ、もう自分の頭はふわふわし始めているから、多分、酔っている

目黒の綺麗な顔に顔を近づけてみたら、頬に手を添えられて〝なあに〟と呟いた彼

「別にい～」

もう鼻と鼻はつきそうだ

きっとキスまであと少し

『明日は何したい？』

「蓮とゆっくりしたい」

『うわ、急に名前で呼ぶなよ』

「んふ」

目と目が合うと互いに微笑み合う

「蓮かっこいいね、顔」

『ふはは、あざっす』

この時間、嫌いじゃない

きっとお互いに他のメンバーには見せた事のない姿だろうな

もう唇は目の前で、微かにお酒の香り

小さな声で〝はやく〟と囁くと片方の口角を上げた彼

『ほんと敵わないな』

そう言ってゆっくりと口付けられて
深くなると同時にお酒の香りが混ざり合う

「好きー」

週一の楽しみは、

深い夜への合図