これが（す）です。 (ページ12)

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mm×sk ページ12

: 嫁とはライバルだけどね

(mm)

『嫁かわいい～～～～～！！！』

さっきからこの調子の佐久間くん

なんならこの状態で2時間くらいは経ってる

〝アニメ消費したいからテレビ占領するわ！〟

と言われて思わず了承してしまったけど、
流石に暇だし、俺の存在どっかにいってる

「佐久間くんー、もう2時間経ってるよ」

〝嫁嫁！！〟と独り言を喋り続ける彼に声をかけるが

『あと少し！』

と返答。

さっきからそればっかりじゃん

まあ、彼のこういうところは分かってるし、
熱中してる姿も可愛いなとか思っちゃう俺も俺なんだけど

「俺の事放っておきすぎ」

ソファまで占領しやがって。

そんな時、スマホが震えた

「康二じゃん」

〝近くに来てるんやけどちょっと話そうや～〟とメッセージ。

多分佐久間くんはこのままこの状態だろう

このままだと暇だしやる事ないし、

〝今行くー〟とだけ返信して佐久間くんには何も伝えず外に出た

向「めめー！ごめんなー急に！」

「いいよ、佐久間くんアニメ見てるし」

向「ああ～そうやったん？俺今用事終わらせてここら辺きたからな、めめとたくまくんに会えるかな思って」

そこから、

康二と話出したら止まらなくて、結局マンションの前で話し尽くす事1時間

向「あ！たくまくん大丈夫か？どうせ言ってきてへんやろ？」

「あー、まあ言ってないけど、まだ見てんじゃない？」

向「まあ、気づいた時寂しがるやろうから、俺このへんで帰るわ！！楽しかった！ありがとうな！」

「おー、俺も楽しかった。気をつけて」

手をぶんぶんと振って笑顔で帰っていく康二を見届けてから家に戻ると部屋から走ってくる恋人

そのまま胸に飛び込んできた佐久間くん

「うおっと、」

『めめぇ！』

「どした、そんな」

『急に居なかったんだもん！まじ焦ったんだよ！』

「いや、佐久間くんアニメ見てたし康二が寄ってくれたからさ」

『もう！さみしかった！』

さっきまで俺が放ったらかしにされてたのに
彼の言葉に〝ごめん佐久間くん。可愛いね。〟なんて思っちゃう俺は相当馬鹿

「はいはい、ごめんね」

『許さない～～！』

リビングに行くと佐久間くんは両手を伸ばした

『ぎゅってして！』

「可愛いなー」

そんな拗ねた顔しちゃってさ、
さっきは俺が拗ねてたのに

本当、振り回されてる。俺。

「好きだよー」

『おれも！』

振り回されるのも幸せだと考えている俺はもう、

佐久間くんを愛しすぎているな