検索窓
今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:4,715 hit

第73話 ページ1

.



…春。

出会いの季節。


池田 Aは、大きな桜の木がある、人気の少ない公園で昼寝をしていた。

桜の木、といってももう葉桜になってしまっているのだが…。


「……あ、お姉ちゃん起きた〜?」


5歳くらいだろうか。

肩までの茶髪の少女がAの顔を覗き込んでいた。

どこにでもいそうな少女、しかしそんな少女にAは惹かれた。

少女はにこ、と笑うと


「お姉ちゃん、お名前は?」


と言った。


「え?あ…えっと……池田、A。池田Aだよ」


気付くとAは、その見知らぬ女の子に名前を教えていた。


「Aお姉ちゃんっていうの?うわぁ、すっごく良いお名前だね!」

「えっと、貴方は?」

「私の名前?忘れちゃった、覚えてないや」


少女は無邪気な笑顔で言った。


「じゃあ私が名前つけてあげる。






''優羽''でどうかな?」

「……優羽?……素敵!Aお姉ちゃん、ありがとう!」


Aは微笑を浮かべながら手を差し伸べる。


「一緒に行こう、優羽。貴方の面倒、私が見てあげる」


子供ゆえか、無邪気な笑顔でを浮かべてAの手を取る優羽。

照れ臭くなったAはプイッと顔を背けた。



それがAと優羽の出会いだった




.

第74話→



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (14 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
22人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:威風堂々 | 作成日時:2016年7月18日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。