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ハイジャック ページ32

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ラウンジの反対側にあるダイニングに、飛行船に乗っていた全員が集められた。

「この飛行船は我々赤いシャムネコがハイジャックした。全員、携帯電話を出してもらう!」


男の部下達は、袋を持って回収に行く。
「お父さん、起きて…!」蘭は携帯電話を袋に入れ、こんな状況でもぐっすり寝ている小五郎を揺する。それでも、小五郎が起きる気配はしなかった。
一人の部下が、小五郎の元へと行き、胸ポケットから携帯電話を取ってすぐに袋に入れた。


次に、阿笠博士が袋に携帯電話を入れる。
その背後にいた灰原は「私、持ってない」と首を横に振った。
回収者がウェイトレスの方へ行くと、灰原は隠していた探偵バッチを取り出し、コナンに今の状況を伝える。


[…俺だ]
「飛行船がハイジャックされたわ」
[やっぱりか…ヤツらの要求は?]


灰原は中森警部に目線を移した。

「要求を聞こう。金か?それとも服役中の仲間の釈放か?」
「フッ……俺たちは鈴木財閥に恨みがあるんだ。特に、この爺さんにはな」
「…確かに、ワシは十年前、警察に手を貸した。うぬらの組織を潰す為にな。じゃから、人質にはワシがなる。他の者は解放してくれ!」
「そういうわけにはいかねえ」
「何故じゃ!!」
「…飛行船はこのまま大阪へ向かう」


男は次郎吉の言葉をシカトし、袋から回収した携帯電話の一つを取った。それを、中森警部に投げる。


「警察に連絡しろ。ただし、『少しでも妙な動きを見せれば、飛行船を爆破する』…そう伝えろ」


男は喫煙室で見つかったやつと全く一緒の、赤いシャムネコが描かれたアンプルを取り出す。
それを、ここにいる全員に見えるように掲げた。


「これは例の殺人バクテリアだ。間違っても俺たちを捕まえようなんて思うなよ。喫煙室だけではなく、このキャビン全体に殺人バクテリアが飛び散ることになるからな!」




.





『……、』


謎だ。謎過ぎる。何故さっきの怪しい人は、藤岡さんには何もしなかったのだろうか?というか、何者…?


『………うーん…わからないなぁ…』
「教えてやろうか?」
『へっ、……!?ふ、藤岡さん…!?』


いつの間にか、藤岡さんが起きていた。(ビックリした…)
い、いつから起きてたの……??それに、教えてやろうか…って……?


「特別に、お嬢さんに教えてやるよ。ここで起きてること、そして俺のことをな…」
『…、』


フッ…と、藤岡さんは怪しげな笑みを浮かべた。







( )

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ゆず - ギャグマンガ日和知ってるんですね!!!びっくりしましたww (2020年9月28日 20時) (レス) id: 072bc2e07e (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 伊月さん» 伊月様ありがとうございます(´˘`*)気に入って頂けたら嬉しいです〜(´ ˘ `) (2020年4月14日 22時) (レス) id: d845780461 (このIDを非表示/違反報告)
伊月 - 作者さんの名前カッコいいなぁ~と思って読んでみることにしました!面白いです! (2020年4月13日 20時) (レス) id: 34a45304c1 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - ミキさん» ありがとうございます〜(´▽`)気まぐれ更新ですが、頑張ります〜 (2019年7月9日 20時) (レス) id: 6a90747ca0 (このIDを非表示/違反報告)
ミキ - とても面白く、このお話大好きです!これからも、頑張ってください(^^)v (2019年7月9日 20時) (レス) id: 4ee4ae0d34 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼月 | 作成日時:2019年6月21日 22時

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