たとえば、君を包み込むブランケットみたいに ページ1
岩本 side
阿部の案内で辿り着いた花那ちゃんの家。
真っ先に車を降りてお父さんに駆け寄る阿部の姿に、そんな関係性になってたこと、何も知らなかったことに少しの悔しさ。隣に立つ目黒も多分俺と同じ。
阿部「パパさん！」
パパ「亮平くん久しぶり。ありがとうね、花那のために。お2人も、ありがとうございます。花那の父です。娘がお世話になってます。」
岩本「初めまして、Snow Manのリーダー、岩本照です。」
目黒「お父さん初めまして。目黒蓮です。」
パパ「お2人のお話も花那から聞いてます。」
阿部「それで、花那ちゃんは？」
パパ「うん、何だろうね、心ここに在らずというか、気が抜けてるというか。詳しい話は亮平くんたちが来てくれるならその時に話聞こうと思ってね、僕もまだ何も知らないんだ。」
阿部「そうですか…。」
パパ「ここで立ち話もあれだし、どうぞ上がってください。」
「「「お邪魔します。」」」
ママ「あ、亮平くん。お2人は初めましてね。いらっしゃい。花那はリビングに居るわ。」
中に入ろうとすると、玄関には男物の靴…？奥から微かに話し声も聞こえるけど、俺ら以外にも誰かいるのか？
目黒「あの、どなたかいらしてるんですか？」
パパ「ああ、花那の先輩というか、甘えられる人、なのかな？今日ずっと付き添ってくれた人たちがね。」
荒牧「花那の初期刀は誰なの？」
『歌仙さんです。』
梅津「あー、文系ゴリラだ。」
『文系だ、一緒だ、と思って選んだんですよ。』
荒牧「山姥切は？」
『えっと、今の近侍が、山姥切…、』
梅津「長義でしょ？」
『長義です。』
荒牧「おい〜！国広は〜？」
ママ「花那、亮平くんが来てくれたよ。岩本さんと目黒さんも。」
『え…？亮平さん？どうして？』
俺たちを見つめて固まる花那ちゃん。
ソファに座る彼女の足元に駆け寄って手を握る阿部の姿に、また、さっきと同じ感情。いや、今そんなこと思ったって仕方ない。俺は俺なりに、これから関係性を築いていけばいい。今日はその始まりの日なんだ。
阿部「パパさんから連絡貰ったんだ。押しかけちゃってごめんね。花那ちゃん、何か、辛いことあった？苦しいことあった？俺にも、分けてくれないかな？」
『辛いこと…、辛かった、のかな？分かんないんです。』
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作者名：瑠奈 | 作成日時：2023年10月1日 1時
