ずっと、もっと。 (ページ31)

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中村side

「海人、私たち別れよう」

久しぶりに怜奈さんと会うなり言葉を告げられる

だけど、不思議と驚くことなく
すんなりと受け入れている自分がいた

「…理由、聞いてもいい？」

「止めないんだね
私のせいだけどなかなか会えないし、
…海人に無理させてないかなって」

座ったら？と言うけど
怜奈さんは首を振りその場に立ったまま続ける

「別に無理してないよ。ちゃんと好きだし、
忙しいのは分かってる上で好きって言ったし」

「…そうだよね、ごめん。
海人が、とか言ったけど私が余裕なくなった」

ごめん、と
怜奈さんが頭を下げるのをぼーっと見つめる

部屋を出て行く間際、怜奈さんが振り返る

＂それとね、私_________＂

怜奈さんが言ったその言葉は

まるで時限爆弾のスイッチだ

怜奈さんが帰り1人ぼーっとしながら
さっき言われた言葉を頭の中で繰り返す

気付けばスマホを開き、

「もしもしA？いま大丈夫？」

Aに電話をかけていた