puripara TV square 1Ｆ

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アフリカと聞いて、何を思い浮かべますか？





らぁら「……」


ひびき「アフリカは、コーヒー豆の一大産地なんです」


素晴らしいコーヒーを作る為には、素晴らしいコーヒー豆が必要。

それはもちろんですが、コーヒー豆の栽培は皆さんが思っている以上に過酷で重労働です。

その上、それに見合った報酬を得ているとは言えません。

このコーヒー、一杯700円。生産農家に入るお金は1円にも満たないと言われています。


僕は数年前、大切な人間に裏切られました。やり場のない怒り、憎しみ……僕は日本から逃げるように世界放浪の旅は出ました。

アフリカのとある国に行き着き、そこでコーヒー豆栽培の実情を知りました。

僕は現地の方々に尋ねました。
『あなた方は大変な思いをしてコーヒー豆栽培をしているのに、それに見合った報酬を得ているとは言えない。悔しくはないのですか』と。

すると、彼らは笑ってこう答えたのです。

『自分たちが作ったものを美味しいと言って喜んでくれる人がいる。これ以上の報酬はない』と……。


僕はこの言葉を聞いた時、付き物が取れたように心が晴れやかになりました。

僕はなんてちっぽけなことにとらわれていたんだ。アフリカの大地のように広い心を持ちたい。
そして僕は全てを許すことが出来たのです。

それから日本に戻り、その気持ちを忘れない為にも、僕はここでお客さんにこうしてコーヒーを振舞っているのです。



ひびき「このコーヒーの香りと味が、いつでも僕に”許せる心”を思い出させてくれるのです。
……すみません、つまらない話をしてしまいました」


らぁら「……マスター」


ひびき「はい」




らぁら「今の話……5回目です」


ひびき「えっ？」

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