君のこと (ページ28)

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空気の読める人ページ28

目を背けていても2人の会話しか聞こえてこない。

私、今ちゃんと笑えてる?

帰りたいけどタイミングが分からない…。

N「俺もプリンもらっていい?」

シャワーを浴びた二宮がAの隣に来た。

「ど、どうぞ。」

ニノさんがプリン食べたら帰ろうかな…。

N「それにしても目立ってたね、関係者席でペンライトとタオル(笑)もしかしてTシャツも買ってたりして(笑)」

するとAはバッグから先ほどグッズ売り場で買った

まだ袋に入っているグレーのTシャツを出した。

「実は…、時間がなくて着れなかったんです…。」

S「マジか(笑)」

M「すげぇな(笑)もう、あらしっくじゃん(笑)」

O「ありがとね。」

3人はAが本当にライブを楽しみにしてくれていたことが分かって嬉しくなった。

A「…。」

その光景を相葉は少し離れた美紀の傍で見ていたが、美紀の隣を離れAに話し掛けることはなかった。

N「うちわは(笑)?なんで買わないの?!(笑)」

「買ってません(笑)」

このとき、ニノさんが来てくれなかったら

私はあの2人の光景に耐えることができなかった。

ありがとうニノさん。

そんなニノさんはとても空気の読める人なんだろうな

なんて、さっきまで失恋して落ち込んでいたのに

冷静に考えている自分にまで笑えて来た。

チーフにはとりあえず

いいライブでした、と報告しよう。