君のこと (ページ27)

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庶民ページ27

公演が終了し、私は楽屋へ挨拶しに向かった。

「失礼します。」

S「あ、Aさん来てくれてありがとう!」

汗だくの櫻井さんがニッコリ笑顔で迎えてくれた。

そこにはたくさんのスタッフ、美紀さんや関係者がいた。

「こちらこそ招待していただき、ありがとうございます。本日はチーフが来れず、こちら差し入れです。」

O「わぁ、プリンだ。」

嬉しそうに来た大野さんが可愛い。さっきまでキレキレできれいな声で歌っていた人とは思えないほどだ(笑)

M「いつもありがとうね。」

松本さんは常にMJなのね(笑)

A「Aさん、今日は来てくれてありがとう」

ニッコリと私に向けた笑顔に心臓がバクバクとなって周りに聞こえちゃうんじゃないかと焦ってしまうほどだ

「こちらこそ、手まで振ってくれて…」

本当に嬉しかった。

A「プリン、2つもらってもいい?」

プリン好きなのかな//?よかった//

A「美紀にもあげる。はいっ」

そう言って、近くにいた美紀さんへ渡していた。

MI「私はダイエット中だから…。」

仲いいのかな…。

A「いいからっAさんがせっかく持ってきてくれたんだよっ美紀はもうちょっと食べたほうがいいし!」

そんな会話を繰り返している。

S「もう付き合って何年も経つのに、この会話聞くの何回目だよ(笑)」

え…。

櫻井さんの発言に周りは笑ってなごんでいるが、私には笑えなかった。

それに、楽屋に来なければよかったとまで思ってしまった。

ライブ中に浮かんだ、芸能人を好きになってしまった庶民の気持ちが

空し過ぎる。