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「お!お前がオンボロ寮の転入生か。

…想像してた以上にヒョロい奴だな」


「転入早々オンボロ寮の半分をぶっ壊した奴って言うから、もっとゴツゴツしたサバナクローの寮生みたいな奴かと思ってたわ…」


ユウから紹介を受け、転入初日にしてデュースとエースというふたりの友人が出来た。

ふたりとも意外そうに俺を頭から爪先までじっくりと眺めていた。確かヒョロいって他の人にも言われてた気がする…別にそんな華奢ではないと思うんだけどな。

驚いた顔をして言葉を漏らすふたりに、ユウは「失礼だよ」なんて注意していた。

どうやらこの3人は既にかなり仲が良いみたいだ。


「別にオンボロ寮を壊しちゃったのはわざとじゃないからね。俺も不本意って言うか……まあとにかくそんなところだよ」


「不本意でもなんでも、寮をぶち壊すとか普通の奴じゃできねえだろ…」


慌てて弁解したものの即座にエースに呆れ顔で反論されてしまった。ごもっともだ、ぐうの音も出ない。

エースもデュースも俺の噂は知っていたらしいが、かなり友好的で良い人みたいだ。正直なところ噂が一人歩きをしていて、ユウ以外に話せる人が居なそうだったのですごく助かった。


パブリックスクールでは寮生と会話らしい会話をしてこなかったためか、こんな状況は新鮮に感じる。友人という感覚が久々に蘇り、清々しい気分だ。こころなしか表情感が和らいだ気がする。


「エースも石像を燃やしたりシャンデリアを壊したり、入学早々だいぶ色々してたけどね?」


「…そ、それはお前も関わってただろ!」


ユウが悪戯顔でエースにそう言うと、エースは顔を顰めながら言い返した。

このやり取りだけで、普段からふたりの仲が良いことが垣間見えた。

こんなところもなんだか少し羨ましく思える。俺にもいつかこういう友人ができたら良いんだけどな。


「ふふっ…」


「あっ!Aくんが笑ってる…」


ふたりが微笑ましくて思わず笑いを溢すと、ユウはそう言って俺を指さした。

そりゃあ人間だから笑いはするけど…?
途端に不思議に思い首を傾げると、3人は口々に感想を言い出した。


「Aくんの笑った顔初めて見たよ。すっごく素敵!」


「お前、案外笑うと可愛いじゃん」


「……か、可愛かった」


俺の笑顔如きでここまで反応してくれるなんてな。3人が酷く可愛らしく思え、俺はまた笑ってしまった。

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星猫 - 知ってるアニメは何ですか? (2021年3月3日 18時) (レス) id: e8084d140d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽ。 | 作成日時:2021年3月2日 22時

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