操り人形

オシゴト ページ19

お店ができて1ヶ月。





まあまあ繁盛してる。



人の笑顔を見ることが自分にとって幸せに感じるなんて、正直いって信じられなかった。





今でもコーヒーの匂いをかぐと臣を思い出す。





それでもいい。



一生忘れなくてもいい。






それでも私は前に進んでいく、そう決めた。






どうあがいても、どんなに努力しても、







忘れることなんかできない。









「名前」







もう聴きなれた声



なのにドキッとする、




恋じゃないはずなのに心地いい胸の痛み。






「れおくん。いらっしゃい」





関係者用の席に通す。







れ「楽しそうだね〜」




そう言いながら少しだけ口角を上げて店内を見渡す。






別に気に入ってるものなのに、


お店を見られるだけで、少し恥ずかしい気持ちになる。









この心地のいい胸の痛みは何。









key word



常連さんのスーツのメガネさん。

終わり ログインすれば
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