久しぶりに帰ったヨコハマは変わってなかった3【文スト】

74話 ページ20

昨日奴が言ったように社員が1人消えてしまった

消えた社員の名は宮沢賢治。昨日奴らを下まで送っていったのだが…彼は麦わら帽子を残して消えてしまった

私があの時止めていれば…賢治は彼奴らに捕まらなくて済んだのか…私が彼奴の要求を呑まなかったから？どうすれば良かったんだ…


そんな時テレビの中でニュースキャスターが言った

____ご覧下さい。7階建ての建物が一夜にして消滅してしまいました！

確か彼処には…

____一部情報筋では、消滅した建物にはポートマフィアのフロント企業が入っており、構成員の事務所として使われていたとの情報もあります

やはりね…道理で聞き覚えがあったわけか

｢逆らう探偵社も、用済みのマフィアも全て消す…か｣

これだからあの組織…というか奴は嫌いなんだ…


｢谷崎、これ以上単独で動くな。敦と組んで賢治を探せ。太宰と野上は俺と社長会議だ…｣

『悪い国木田、私も賢治捜索に行かせてもらうよ』

｢叶恵？君も狙われてるんだよ？なのに何故｣

『まず1つ。私の頭脳がなくとも、其方の会議は問題ない。
2つ。賢治が消えたのは少なからず私のせいでもある。
3つ。もし組合と出くわした時、戦闘系の異能者である私がいた方が安心だ。それに建物ごと消すなら捕獲対象がこの社にいない方が安全』

｢賢治くんが消えたのは君のせいじゃないだろ？｣

｢戦闘なら僕が！｣

『確かに敦の異能は戦闘に向いている…だがまだ戦闘に慣れていないだろ？それに谷崎は戦闘向きの異能では無いからな』

『という訳で私も捜索に行く。太宰納得してないようだが今はこれがいいんだ』

｢…わかった。でも無茶はダメだよ？｣

そう言い太宰は私を抱きしめた

『善処はするよ。抱きしめる理由は聞かないでおくよ…




そちらも手を抜くなよ…治』

｢！勿論｣

『さて…敦、谷崎。私たちは行こうか』

｢｢はい｣｣

｢私も行きますわ！｣

｢ナオミ！｣

｢危険なのは百も承知ですわ。でもここに居ても消されるだけ…それなら兄様と一緒に行きますわ｣

『…危険と感じたらすぐに逃げること。いいね？』

｢！もちろんですわ｣

｢でも野上さん！ナオミは異能力者じゃないんですよ！｣

『わかってるよ…この子の意思は固いようだからね…谷崎、護ってやれ』


そんなこんなで私たち4人は賢治を探しに街に出た


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