39. 大切なあの子。 ページ39
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「‥‥‥ん？」
ピピピピ、と自身のスマホが鳴り、伊地知の車で移動中だった五条はスマホを手にして軽く操作した後、耳元に当てた。
「もしもし〜？憂太？珍しーじゃんお前が僕に電話してくるなんて＿＿＿＿＿＿」
その刹那、言葉を止めた五条。運転席で車を運転する伊地知は、バックミラー越しに後頭部座席の方を見て彼の表情が僅かに曇ったように感じた。
「＿＿＿＿そっか。‥‥いや、謝らなくていい。
元々、不可能だったんだよ。隠し通すなんて」
電話越しの乙骨の声が僅かに震えているのを感じながら五条は、手を放したらどこかへ消えてしまいそうなあの少女の姿を思い浮かべた。
「分かった。‥‥あいつが行きそうなところ、いくつか心当たりある。住所送るから、今から僕がLINEするとこ、来れる？」
＿＿＿もしかして、Aさんの。と伊地知は思う。
そこで電話を切った五条はスマホを脇に置いてから、大きく息を吐き出して天井を仰ぐように上を向いた。
「‥‥‥消えて貰っちゃ困る」‥‥そう、五条が呟いたような気がしていた。
．
「‥‥‥私のせいだ」
乙骨がスマホの画面をスワイプした時、隣に立ち尽くしていた真希がぼそりと呟いた言葉に、乙骨は驚いて彼女の顔を見た。
真希は顔を伏せていて、表情が見えない。
「‥‥私が、最後にあいつを追い詰めた。‥‥もし、Aが、高専に帰って来なかったら、それは」
「おかか」
隣に立っていた狗巻が、強く真希の言葉を遮った。
「‥‥‥すじこ、高菜。明太子。(訳：‥‥俺のせいだよ。Aちゃんを、引き留められたのに。出来なかった。)」
「‥‥違う。棘のせいなわけねぇだろ、私が」
「‥‥真希さん。狗巻くん。大丈夫、僕が絶対Aちゃんを連れて帰ってくる」
二人が驚いた様子で乙骨を見る。
乙骨は、一瞬だけ目を伏せた後、ぐっと拳を握って「‥‥Aちゃんに、謝りたいんだ」と一言口にした。
「だから、行ってくる」
そして、スマホに表示された五条からのメッセージを一心に見つめた。
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凛音 - 涙が出てきそうになりましたが頑張ってこらえました、なぜなら目に涙がにじんで文字が見えなくなるからです。頑張ってこらえました、でも結局泣いてしまいました。本当に感動しました！ (8月28日 10時) (
レス) @page46 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
どこぞのオタク - 良かったです...泣きました......うぅ、是非とも夢主ちゃんには皆から「人殺しの妹」ではなく「夢主ちゃん」としてみて貰って幸せになってほしい...最高でした！！ (2023年3月13日 15時) (レス) @page46 id: 625a6655ea (このIDを非表示/違反報告)
ほしふる。(プロフ) - ニコ25さん» 最高だなんて言って頂いてッ‥‥本当にご愛読ありがとうございました♡高専で皆で青春してる感じが書きたくて、楽しんで頂けたようで嬉しいです！！！ (2022年6月4日 7時) (レス) id: c44e5c04c6 (このIDを非表示/違反報告)
ほしふる。(プロフ) - メロさん» 本当にご愛読ありがとうございました！！毎度メロさんのコメントに支えられていると言っても過言ではないです！！！二週目なんて嬉しいです‥‥！これからも宜しくお願いしますッ！ (2022年6月4日 7時) (レス) id: c44e5c04c6 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ25 - マジで最高でした！！！！！高専の皆のわちゃわちゃ感最高すぎる......（≧∇≦）ありがとうございました！！！ (2022年5月31日 23時) (レス) @page45 id: 270b34836a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほしふる。
| 作成日時：2022年4月2日 19時
