笑う門には福来る (ページ18)

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火は火元から騒ぎ出すページ18

コンコンッ

朝餉を作るためAはオビの部屋をノックする。
三十秒程待つと扉が開きそこには上半身裸のオビが欠伸をして出てきた。

「なんですか？ミツヒ･･･」

扉の前にいた相手を見て少し固まるがすぐに扉を閉じた。

「あれ？夢かな？」

「現実です。朝食の準備をするので貴方も手伝って下さい！」

Aは冷静なまま笑いながらそう伝えさっさと場を去った。

＊

「おはよう、オビ。おはようございます、A。」

背伸びをしながら部屋に入ってきた白雪は朝食を並べ終わろうとしている二人に挨拶する。

「あれ？当の家主は？」

「まだ寝てるのかな？」

「昨日すぐ寝落ちしましたもんね」

「私、起こしてくる！」

そう言って白雪は部屋を出た。
白雪が出てから無言のままこの部屋に食器の音しかしない空間となっていた。

「ねえ、A嬢はさ、俺のこと嫌い？」

「好きですよ？」

「うわーわざとらしい」

「貴方に言われたくないです。ですが貴方こそなぜこんな所で留まっているのです？どっちかというと流れ物のような身をしながら」

Aの発言に一瞬動きを止めるがすぐにまた皿を机の上に置く。

「何でかねー。俺にもさっぱり」

ふーん、と興味無さそうに返信をする。
すると白雪と今にも倒れそうな寝ぼけたコアが入ってきた。

「おはよー･･･諸君、早いねー。おーいい匂い」

「さ、皆起きた事だし食べましょ！」

オビがささっと皆を椅子に座らせ楽しい朝食(？)となった。