分岐点 5 ページ6
正式に捜査許可が下りた数日後、西武蔵野署との会議が始まった。私が集めた資料の中にはドーナツEPが浮上してきた。
「ドーナツEPはこの2年くらい六本木を中心に流通しています。特徴は真ん中に空いている穴。」
志摩「これまで税関には上げられておらず、製造国は不明。従来の物より粗悪で安い値段で出回っています。」
桔梗「つまり若い子が軽い気持ちで手を出しやすい。中毒性も強いからやめたくてもやめられない、終わりのない地獄。」
「そういうことになりますね…」
陣馬「これを陸上部の部員が学校内で売ってたっていうこと?」
廃部にしたってことは部内全域に広まっていたのだろう。
伊吹「廃部前の名簿を出させよう。その中に売人の生徒と虚偽通報者がいる。」
毛利「いやぁ、あの校長がすんなり出してくれますかねぇ。」
桔梗「強制的に出させる。」
いつもは穏やかな姉ちゃんがちょっと怖い。
向島「去年の春季大会400の2位、当時バシリカ高校2年、成川岳でした。」
やっぱり。私の推理は当たっていた。
伊吹「馬鹿だなぁ」
伊吹さんの声が会議室に響いた。
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作者名:まひ x他2人 | 作成日時:2020年7月25日 14時